TAB譜ではフレット間にbキーワードを挿入することでチョーキングなどのベンドを表現することができます。
書式({fret}b{fret})+(b{fret})*
最初の{fret}は弦を弾いた時の実際のフレット番号、2番目以降の{fret}はベンドにより生じる音の高さを示すフレット番号です。
まず紹介するのは、5弦の5フレット(D/5)から6フレット(D#/5)へのベンドの例です。
この音を表すコードは次のようになります。
notes 5b6/5notes パラメータの意味
パラメータ | 意味 |
---|---|
5 | 5フレット |
b | ベント |
6 | 6フレット |
/5 | 5弦 |
<div class="vex-tabdiv" width="300" scale="1.0" editor="true" editor_width="680" editor_height="40"> tabstave notation=true tablature=true notes 5b6/5 </div>
ベンドは五線譜にも反映されます。TAB譜の5フレットの音から上向きに伸びる矢印はベンドを意味し、その上の1/2の表示は半音ベンドを意味します。2フレット分のベンドではFull、3フレット分のベンドでは1 1/2と表示されます(上のコードボックスの5b8の8を9や10に書き換えることで確認することができます)。その次の6フレットの音は()付きで、これがベンドによる音であることを表しています。
ギターでは弦を緩める以外に下げ方向のベンドは出来ませんが、VexTabでは下げ方向のベンドにも対応しています。但し、下げ方向のベンドでは1/2やFullのようなベンド幅は表示されません。
bキーワードでは3音以上のベンドも表現することができます。この場合1/2、Fullなどのベンド幅の表示は2個までしか表示されない様です。しかしベンドによる作られる音は()で括られますので通常の音と区別することができます。
一連のベンド中で音符の長さを変更するには、ベンドシーケンスの途中で':n:'形式で音符の長さを指定します。
音符の長さの指定次の例は5弦上のベンドの例です。5フレットの4分音符の音から始まり、8分音符のベンドが続いた後、最後は4分音符に戻ります。