主な狙い場
チップ置き場周辺
埠頭の西側は、砂浜となっていて、チップ置き場前の西向きの岸壁(P1)ではシロギス、ヒラメ、マゴチなどのサーフ魚が狙えます。
西向きの岸壁(P1)沖のシロギスは、水温上昇とともに岸壁近くまで寄ってきますので、その頃にはチョイ投げでも狙えるようになります。遠投で狙えば、良型も期待できます。チップ置き場の20mほど沖合には沈み瀬があり、その周辺も狙いポイントとなります。
西向きの岸壁(P1)では、アオリイカ、コウイカ、マダコなどの頭足類も有望です。産卵期のアオリイカは、産卵場所となっているチップ置き場の北西方向の藻場も有望ポイントとなります。
アジ、サッパ、コノシロなどの魚は、埠頭の突端部付近が有望です。埠頭の突端部では、サゴシも狙えます。
さわやか公園前
河口右岸の導流堤
河口左岸の導流堤
メジナ
河口左岸の導流堤(P5)では、港外の岩礁帯や堤防先端部の沖合いで、良型のメジナが狙えます。チップ置き場側の岸壁(P1, P2)では、岸壁側面の空洞周りも狙いポイントとなります。特に空洞の外に魚が出て来ることの多い、朝夕のまずめ時が狙い時となります。
撒き餌はパン粉とアミエビを液状に混ぜ合わせた、潮馴染みの良い物が効果的な場合もあります。ツケ餌はサシアミ。またはアミエビの汁で仕上げたパン粉ダンゴも期待できます。
チヌ
チヌは春から初冬頃までが有望シーズンです。港外から港奥の船溜まりまで、ほぼ全域で狙うことが出来ます。
河口域では、水温上昇とともに餌を追って良型チヌが河口を遡上するようになります。
福島川河口一帯では、満潮からの下げ潮の動き始めが狙い潮となります。この時には、護岸際でのヘチ釣りや、ウキ流し釣りは特に有効な釣り方となります。
ヘチ釣りの付け餌は、磯ガニが基本ですが、エサ取り魚の少ない時には、埠頭の突端部(P2)などでは、60cmオーバー級が釣れることもあります。
チップ置き場前のチヌ
チップ置き場前(P1)の一帯は、基本的に変化に乏しい砂地の海底地形となっています。ここでは撒き餌を使って、回遊するチヌを足止めさせて、ウキフカセ釣りで狙うのが一般的です。
岸壁の側面の空洞周辺も、チヌの好ポイントとなることがあります。
初夏頃からは、カニ餌を使ったヘチ釣りも期待できるようになります。
埠頭の突端部のチヌ
沖堤防を正面に見る埠頭先端部(P2)では、沖堤防との間を通る船道や、敷石の際などが、チヌのポイントとなります。
ここでの一般的な狙い方は、ウキフカセ釣りです。福島川からの流れも多く、二枚潮も発生しやすい所なので、水中ウキを使うなどして底潮をしっかりととらえるような仕掛けや、一気に底ダナに届くような仕掛けが有効です。高比重タイプの撒き餌を使って、回遊するチヌをピンポイントに留めて狙います。釣りダナは満潮時で7m前後。付け餌が底を擦るような釣り方も効果的です。
春チヌは、福島港一帯の中で、ここが最も有望な狙い場です。型は50cmオーバー級も狙えます。
初夏頃からは、ヘチ釣りも有望となります。
この岸壁一帯は比較的に釣り人が多く、チヌは多少スレ気味です。
チヌを専門に狙うなら、食い込みの良い磯竿の2~3号が効果的です。潮の流れが緩い時には、ハリの50cmほど上に小型の流線型発泡ウキを付けると効果的な場合もあります。夜釣りでは、穂先に魚信を見るための発光体(ケミホタルなど)を取り付けます。さらにハリのチモト付近に蓄光玉を付けて魚へのアピールを高める場合もあります。
初夏頃からは、護岸際などをヘチ釣りで狙えるようになります。ここでのヘチ釣りでは、満潮前後の高水位時が狙い目となります。これに朝夕のまずめ時が重なれば、さらに高確率で釣果が期待できます。
満潮からの下げ潮では、付け餌を流れに乗せて送り込んでいくような釣り方も効果的です。
福島大橋の下付近は、河口域一帯の中でも特に水深が深く干潮時にもチヌが溜まりやすいポイントです。
夏の夜のチヌ釣り
夏の夜釣りでは、ウキ釣りも期待できます。さわやか公園前(P3)一帯での下げ潮は、流れが安定しやすく、ウキ流し釣りは効果的な狙い方となります。電気ウキの1~3号を使い、底ダナを狙います。付け餌は、モエビとテナガエビが有望です。石ゴカイやアオイソメの房掛けで狙うことも出来ます。
夏の夜釣りでは、甲殻類を模したボトム系のルアーなどを使ってのルアー釣りも有効です。ポイントは、砂地に点在する捨て石などの障害物周り。海底を移動する甲殻類をイメージして、海底の様子が手元に伝わる程度のぎりぎりの速度でルアーを動かします。コツ、コツというチヌの前魚信があったら、一定速度のリーリングをキープして本魚信に備えます。竿先が引き込まれるような本魚信があったら、少しラインを送り込んでから大きく合わせます。
ルアーはジグヘッド(5g)+ワーム(2.5インチ)、ラバージグ(7g)などが有望です。
福島大橋の下などでは下げ潮の流れが速くなることも多く、ルアーアクションが難しくなることもあります。
秋のチヌ釣り
秋には、ウキフカセ釣りでカイズ級の数が狙えるようになります。ウキ下を6m前後(満潮時)に設定して確実に底ダナを狙うようにします。外港埠頭の突端部(P2)などでは、特に仕掛けが落ちやすい棒ウキが効果的です。号数は0.5~1号が目安となります。外港埠頭の岸壁(P1, P2)には、えぐれや空洞がありますので、際狙いも効果的です。
キチヌ
キチヌはチヌと同じようにウキフカセ釣り、落とし込み釣り、ブッコミ釣り、ワームを使ったルアー釣りなどで狙えます。狙い場は、さわやか公園前(P3)や、その対岸の船溜まり(P6)など、福島川河口周りに多く分布します。ここのキチヌは、キビナゴが好餌となる傾向もあります。
アジ
豆アジ
福島港では、初夏ごろからチップ置き場前の岸壁(P1)などで、豆アジが釣れるようになります。シーズン早期の群れは、回遊範囲も狭く、同じような場所に長くとどまり、1日中途切れなく食いが続くこともあります。釣り方は、アミエビを使った下カゴ式のサビキ仕掛けで、竿下付近を狙います。
冬季の夜釣り
冬季の夜釣りでは中アジが狙えます。この時季のアジは、シラスを捕食することも多くなりますので、シラスの集まりやすい常夜灯周りの明暗部の境界付近が特に期待できるポイントとなります。常夜灯周りでお薦めのお薦めのポイントは、漁協周辺には。その中でも、浮桟橋周りは、特に実績の高いポイントです。ここは夜釣りなら、冬季でも豆アジが狙えます。
福島川河口左岸の船溜まり(P6)も有望ポイントです。ここでは満潮前後、特に満潮からの下げで港内に潮が流れこむことも多く、釣果が期待できます。狙い方はウキサビキ釣り、ウキフカセ釣り、ワームを使ったルアー釣り(アジング)など。ワームはこの時季のベイトであるシラスに近いイメージのクリア系が有効です。ここのでの狙いポイントはやや沖目となりますので、ワームでのルアー釣りでは、キャロシンカーなどを使って遠投性を高めます。
ヒラアジ
ヒラアジが特に期待できるシーズンは梅雨頃。60~70cm級も狙えるようになります。特に有望な好狙い場は、河口左岸の導流堤根元の短堤防周辺(P5)の河口側です。ピーク時に遭遇すれば、ルアーで良型の数釣りも楽しめます。
釣り方は、ポッパーなどを使ったルアー釣りが効果的です。良型狙いではラインブレイクも多くなりますので、ラインはPEの3号、リーダーは5~6号以上が安心です。
メッキ
メッキの狙い場は、福島川河口周辺の広範囲(P3, P4, P6, P7, P8, P9)に分布します。夜間は、常夜灯のある漁協前の岸壁(P9)や河口左岸の船溜まり(P6)などが特に有望となります。有望シーズンは、秋から冬にかけて。釣り方は、ルアーやキビナゴ餌のブッコミ釣り、小型はサビキ釣りでも狙えます。福島港のメッキは、ギンガメアジの子が主体となります。
河口部のメッキ
河口部の船道は、さわやか公園前(P3)や河口右岸の導流堤(P4)の沖合い約20mの所にあります。船道は、行き交う船のスクリューによって、海底の虫餌類が捲き上げられ、魚が集まりやすいポイントです。河口域の群れは潮ごとに入れ替わり、それにともなって型も変わりますが、下流(P4)に行くほど大型の可能性が高まります。
メッキのブッコミ釣り
ブッコミ釣りでは、仕掛けをポイントに投じ、着底させたら適度にラインを張って魚信を待ちます。メッキの魚信の基本形は、まず竿先にコン、コンと軽い前魚信。それからスー、スーと引き始め、ここからズズーと本引きに入ります。活性の高いと時には、明確な前魚信のないままいきなり本引きから始まることもあります。いずれのケースでも、本引きに入ったら、慌てずにしっかり食わせてから、大きく、しっかりと合わせます。
メッキのウキ流し釣り
河口周辺の流れのある所では、ウキ流し釣りも効果的です。付け餌はモエビなどの生きエビが特に効果的です。釣りダナは上層~中層となりますので、ウキ下を1~2mほどに設定して狙います。ウキ流し釣りでは、潮流れの安定する最満潮からの下げ潮が狙いやすくなります。
メッキのルアー釣り
まずめ時には、ミノー(5~7cm)、ペンシルベイト、ポッパーなどのプラグ系のルアーでの反応が多く出やすくなります。プラグ系を使う場合、ロッドはライトクラスのシーバスロッドやエギングロッドを流用することもできます。夜間のメッキはシラスなどの小魚を捕食する傾向もありますので、アジング用のワーム(1~2g)とジグヘッドの組み合わせも効果的です。ロッドはアジングロッドやトラウトロッドを流用することができますす。
シロギス
春の良型狙い
3月頃になると、本命魚としてシロギスを狙えるようになります。春のシロギスは、越冬した20cm前後級がメイン。ぽつり、ぽつりと散発的な釣果となりますが、じっくり狙えばそれなりの数も釣れます。
まだ海水温の低いこの時期のシロギスは、岸からある程度離れた深場にポイントが限られます。そこに遠投性のあるタックルで仕掛けをキャストして、ゆっくりと魚信を確かめながらリーリングします。ある程度探ってみて有望ポイントが把握できれば、そこでの待ち釣りも効果的です。
春季のシロギスの狙いでは、外港の埠頭の突端部(P2)が特に有望です。狙いポイントは岸壁の沖合い(沖堤防方向)、約40mの所にある船道の深場。
ロッドはサーフ竿の25号前後。または食い込み重視で磯竿の3号を使用することもあります。その他のタックルやパーツは、遠投用リール、ミチイト=PE 2~3号 200m以上、先糸=ナイロン 4~5号、天草テンビン 18~20号(磯竿の場合は8~10号)。ハリはキス針や袖針の6~8号を3本バリ仕掛けで使用します。
チップ置き場前のシロギス
チップ置き場前の岸壁(P1)、梅雨頃までは遠投、または超遠投での引き釣りでの良型狙いがメインとなります。ポイントは西方向の沖合いの深場をタナ落ち部。遠投力糸を使うなど、遠投性の高いタックルが必要となります。
5月頃からは小型も釣れるようになり、数も狙えるようになります。
6月頃からは乗っ込みを迎えるシロギスが荒食いを見せるようになり、乗っ込み最盛期の梅雨明け頃は波打ち際をチョイ投げで狙えるようになります。
付け餌
付け餌はシーズンを通して石ゴカイが有望です。長めに垂らして餌を躍らせればシロギスの食いを誘う効果もあります。石ゴカイが無い場合は、オキアミでも狙えます。
ブッコミ釣り
福島川河口エリア(P3, P4)では、キビナゴ餌を使ったブッコミ釣りもかなり多く見られます。狙える魚は、メッキ、ヒラアジ、チヌ、スズキ、ヒラメなど。
タックル構成(例)は、ロッド=磯竿2号、スピニングリール 2500~3000番、ミチイト=ナイロン3~4号、中通しオモリ(オタフク型)10~13号。ゴム管約2cm、サルカン、ハリス=1.5~2.5号40cm、チヌバリ5~6号。さわやか公園前の遊歩道から狙う場合は、通行の邪魔にならないように、短めのロッド(3.6m前後)を使う人もいます。オモリは、河口の流れ状況に応じて号数を調整します。ハリは、キビナゴを丸掛け出来るように約3cm間隔を空けて孫バリを付けます。この2本のハリをキビナゴの頭と尾柄部に掛けます。
泳がせ釣り
福島港は、アジ子サバ子コノシロサッパメッキなどの小魚も良く釣れる所なので、これらの魚を生餌に使った泳がせ釣りもかなり期待できます。狙える魚は、ヒラメマゴチスズキアオリイカコウイカ青物魚など。ヒラメやマゴチなどの底生魚を狙う場合は、オモリ付きのブッコミ型の泳がせ釣りとなります。特にヒラメは、歯が鋭くハリスを傷つける可能性もありますので、長軸の丸セイゴバリが有効となります。
ブッコミ型の泳がせ釣りで使用するタックルやパーツの目安は、磯竿2~4号 5.3m、スピニングリール 2500番、ミチイト=ナイロン 5号、ナツメオモリ 6~8号、ゴム管 約1cm、サルカン、ハリス=フロロカーボン 4~6号 40cm~1m、丸セイゴバリ 9~12号など。河口周辺の流れのあるところではオタフクオモリの10~13号を使用します。生餌を自由の泳がす場合は、オモリとゴム管を外します。