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魚の各部

基本部分の名称

基本部分の名称

 魚の各部には、
上顎(じょうがく)、
下顎(あご)、
鰓蓋(えらぶた・さいがい)、
(えら)、
腹鰭(はらびれ・ふっき)、
胸鰭(むなびれ・きょうき)、
側線(そくせん)、
背鰭(せびれ・はいき)、
脂鰭(あぶらびれ)、
臀鰭(しりびれ・でんき)、
尾柄(びへい)、
尾鰭(おびれ・びき)
などの名前が付けられています。

鰭(ひれ)

鰭の構造

 魚の中には、肉鰭類に属するシーラカンスや肺魚のように肉質の鰭(ひれ)を持つものもいますが、その他のほとんどの条鰭類に属する魚の鰭は薄い膜で出来ていて細い筋で支えられています。この薄い膜を鰭膜(きまく)、鰭膜支えている細い筋を鰭条(きじょう)といいます。鰭条には硬い骨の筋で出来た棘条(きょくじょう)と柔らかい筋で出来た軟条(なんじょう)があります。

カサゴの背鰭
カサゴの背鰭は、前側12〜13本が棘条(きょくじょう)、その後の鰭条(きじょう)は軟条(なんじょう)で7〜8本あります。

 棘条(きょくじょう)は通常は鰭(ひれ)の前方(頭側)にあり、先が尖っていてしなやかさはありません。鰭(ひれ)の形状を維持するほかに、尖った棘条(きょくじょう)は外敵から実を守る役割も持っています。
 軟条(なんじょう)はやわらかくしなやかで、「節」と呼ばれる関節があり、多くの場合先端が枝分かれしています。軟条は鰭膜(きまく)を支えて遊泳時の方向転換など姿勢制御を可能にします。
 鰭(ひれ)に毒棘(どくきょく)と呼ばれる毒針を持つ魚もいます。

担鰭骨

 鰭(ひれ)を支える鰭条(きじょう)は担鰭骨(たんきこつ)という骨から放射状に伸びています。ヒラメで言えば、「縁側」が取れるところの骨が担鰭骨(たんきこつ)になります。

対鰭と不対鰭

 胸鰭(むなびれ)と腹鰭(はらびれ)は体軸を挟んで左右で対になっています。このような鰭(ひれ)を対鰭(ついき)といいます。対鰭は魚類が四肢動物生物へと進化する際に四肢の起源となったと考えられています。対鰭はおもに左右や水平の姿勢をコントロールする働きを担っています。ヤツメウナギなどの無顎類は、進化の過程で腹びれが形成されなかったため、対鰭を持ちません。
 対鰭に対して、体軸に沿って配置されている背鰭(せびれ)、臀鰭(しりびれ)、尾鰭(おびれ)は、不対鰭(ふついき)といいます。不対鰭は横揺れや回転を防ぎ動きを安定化させたり、方向転換の役割を担います。尾鰭は特に強い推進力を生み出します。

背鰭(せびれ)

背鰭

 魚の背中にある鰭(ひれ)を背鰭(せびれ・はいき)といいます。ほとんどの魚が背鰭を持ち、なかには複数の背鰭を持つ魚もいます。複数の背鰭を持つ場合、前から順に第1背鰭、第2背鰭、第3背鰭... のようにいいます。
 背鰭(せびれ)は、遊泳時の横揺れや回転を防ぎ姿勢を安定化するスタイライザーとして働きます。急な方向転換の際にも重要な働きをする鰭(ひれ)です。
 背鰭に鋭く尖った棘条(きょくじょう)や毒棘(どくきょく)を持つことで外敵から身を守る魚もいます。

脂鰭(あぶらびれ)

脂鰭

 ヤマメなどのサケ科の魚やワカサギなどのキュウリウオ科の魚など、一部の魚は背鰭(せびれ)と尾鰭(おびれ)の間に小さな膜状の突起物を持ちます。これを脂鰭(あぶらびれ)といいます。脂鰭(あぶらびれ)には、ほとんどの場合、鰭条(きじょう)がありません。近年の研究で脂鰭には水流を検知するセンサーの役割があるらしいことがわかってきました。おそらく瞬発的な素早い動きが必要なときに脂鰭(あぶらびれ)の助けを借りていると考えられています。

尾鰭(おびれ)

尾鰭

 体の最後尾(尾柄(びへい)の後端)に付いた尾鰭(おびれ)は、遊泳時の推進力を作り出す重要な役割を持った鰭です。推進力のほかにも、方向転換、姿勢制御などに尾鰭の動きは関わっています。
 尾鰭(おびれ)は魚の生態や進化の程度などにより様々な形状があります。二又に別れた尾鰭の場合、上半分を上葉(じょうよう)、下上半分を下葉(かよう)といいます。尾鰭の後端を尾鰭後縁(おびれこうえん、びきこうえん)といいます。

尾鰭後縁の形状

 尾鰭後縁(おびれこうえん)の形状は次のように分類されます。

截形(せつけい)
截形(せつけい)

 直線状の尾鰭後縁(おびれこうえん)。釣り場で馴染の魚で言えば、オオモンハタアイナメが截形(せつけい)の尾鰭を持っています。尾鰭が截形(せつけい)の魚には泳ぎが遅い魚が多いと言われています。
 ヒラメのように尾鰭後縁が直線的でありながら中央が少し突出している形状を二重截形(にじゅうせつけい)ということもあります。

円形(えんけい)
円形(えんけい)

 丸く膨らんでいる尾鰭後縁(おびれこうえん)の形状を円形(えんけい)といいます。マンボウ、カワハギ、ハゼ、キタマクラなどが円形の尾鰭を持っています。

尖形(せんけい)
尖形(せんけい)

 尾鰭尾鰭後縁(おびれこうえん)が細く尖っている形状を尖形(せんけい)といいます。エツ(カタクチイワシ科の有明海固有種)、ニベ、タイワンシログチ、クログチなどが尖形の尾鰭を持っています。

湾入形(わんにゅうけい)
湾入形(わんにゅうけい)

 後端が弧状にくぼんだ尾鰭後縁(おびれこうえん)。シロサバフグナンヨウブダイなどが湾入形の尾鰭(おびれ)を持っています。截形(せつけい)の尾鰭を持つとされる、アイナメオオモンハタにもやや湾入の傾向が見られる魚もいます。
 クロサバフグのように、湾入形(わんにゅうけい)の最もくぼんでいる中心部が突き出て弧状のくぼみが二つある尾鰭後縁の形状をを二重湾入(にじゅうわんにゅう)といいます。

二叉形(にさけい)
二又形(にさけい)

 尾鰭(おびれ)が上葉(じょうよう)と下葉(かよう)の二又に分かれ、鋭く切れ込んでいる尾鰭後縁(おびれこうえん)の形状を二叉形の(にさけい)といいます。二叉形は高速遊泳に適した尾鰭です。
 二叉形の尾鰭を持つ魚は、ブリカンパチアジアイゴマダイウメイロスズキイワシコロダイコノシロシロギスイワナヤマメなど。多くの魚が二叉形の尾鰭を持っています。
 尾鰭後縁(おびれこうえん)の切れ込みは必ずしも深くはなく、スズキなどのように一見直線的に見えるぐらいに浅い切れ込みを持つ場合もあります。

三日月形(みかづきけい)
三日月形(みかづきけい)

 マグロ属の魚のように三日月型をした尾鰭後縁(おびれこうえん)の形状を三日月形(みかづきけい)といいます。三日月形は二叉形(にさけい)よりもさらに高速で泳ぐ魚に多く見られる形状です。
 ホホジロザメ、ジンベエザメ、バラハタ、マグロ、カツオなどが三日月形の尾鰭を持っています。

高速遊泳に適した尾鰭

 尾鰭(おびれ)に切れ込みのある魚(三日月形:みかづきけいや二叉形:にさけい)には速く魚が多く見られます。これは、二又に別れた尾鰭が水の抵抗を最小限に抑えつつ推進力を生み出せる形状であり、高速で泳ぐ魚はこの形状から最大限の推進力を生み出すために尾鰭の付け根(尾柄:びへい)に強力な筋肉を持っています。
 尾鰭が深く切れ込んだ三日月形のマグロなどの魚は特に高速で泳ぐことができます。二叉形のサバなどの魚は、常に活発に泳ぎ回り長距離を回遊(長距離巡航)することができます。

切れ込みのない尾鰭

 尖形円形などの切れ込みのない尾鰭(おびれ)は底生魚に多く見られる形状です。高速遊泳には向かない形状ですが、加速性に優れ急な方向転換や急停止に効果的な形状です。

臀鰭(しりびれ)

臀鰭

 臀鰭’(しりびれ・でんき)は、魚の肛門と尾鰭(おびれ)の間にある不対鰭(ふついき)型の(ひれ)です。臀鰭は他の不対鰭と同様に、遊泳にの横揺れや回転を防ぎ直進性を保つ役割を担います。通常、臀鰭は一基ですが、マダラなど二基の臀鰭を持つ魚もいます。

腹鰭(はらびれ)

腹鰭

 腹鰭(はらびれ・ふっき)は、胸鰭(むなびれ)の下付近から肛門の前までの間にある対鰭(ついき)です。腹鰭は魚類が四肢動物に進化する際に後脚になったと考えられています。

特殊な腹鰭を持つ魚

フグ目には腹鰭びれを持たなかったり、退化の傾向が見られる魚が多数見られます。シロウオウバウオウバウオなど腹びれが吸盤状になった魚もいます。

胸鰭(むなびれ)

胸鰭(むなびれ)

 胸鰭(むなびれ・きょうき)は、鰓蓋の後方にある対鰭(ついき)です。胸鰭は魚類が四肢動物に進化する際に前脚に進化したと考えられています。

特殊な胸鰭を持つ魚

ホウボウの胸鰭は軟条(なんじょう)が3対(左右合わせて6本)遊離して昆虫の脚のようになっています。ホウボウはこの「脚」を使って海底を歩き回り、砂の中に「脚」を差し込んで餌を探すことが出来ます。ホウボウセミホウボウなど、外敵に遭遇したときに胸鰭を大きく広げて威嚇するような行動をみせる魚もいます。トビウオは翼のような大きな胸鰭を広げて、空中で滑空することができます。肉鰭類ハイギョはぬかるみを這い回る際、肉質の胸鰭を使って体を支え移動します。

側線(そくせん)

側線(そくせん)

 鰓蓋(えらぶた)の後方付近から尾鰭に向かって、体側に側線(そくせん)と呼ばれる線が走ります。この「線」を拡大してみると、そこの鱗には穴が空いていてそれが線状に見えることがわかります。この穴の空いた鱗を側線鱗(そくせんりん)、鱗に空いた穴側線孔(そくせんこう)といいます。
 側線孔の下には感覚器官があって、水圧水流電場などを感じることが出来ます。水流や水圧は障害物や外敵の存在を検知したりすることなどに役立ちます。電場の検知は生物の発する電気を感じることで、仲間や外敵や餌の存在を知ることが出来ます。
 ほとんどの魚が体側に1対の側線を持ちますが複数の側線を持つ魚もいます。
 側線は基本的に体側の中心付近を一直線走りますが、大きな胸鰭(むなびれ)が体の中心付近を覆うような魚には側線が胸鰭を迂回するように背中側に湾曲して走る魚もいます。

鰓蓋(えらぶた)

鰓蓋(えらぶた)

 硬骨魚類は頭部の(えら)を保護するために鰓蓋(えらぶた・さいがい)と呼ばれる薄い骨質の「蓋」を持っています。硬骨魚類は、口と鰓蓋(えらぶた)を交互に開閉させることで口から鰓(えら)へと流れる水流を起こすことで呼吸の効率を高めています。これを鰓蓋運動(さいがいうんどう)といいます。
 ヌタウナギヤツメウナギなどの無顎類は鰓蓋(えらぶた)を持たず、鰓(えら)は頭部の後ろにある鰓孔(さいこう)と呼ばれる穴の中に保護されています。
 サメエイなどの軟骨魚類もは鰓蓋(えらぶた)を持ちません。軟骨魚類は、頭部の後ろにある鰓裂(さいれつ)と呼ばれる皮膚の裂け目が鰓(えら)の開口部となります。

吻(ふん)

吻(ふん)

 魚の目から前の部分を(ふん)と言います。吻の先端を吻端(ふんたん)と言います。目の先端から吻端までの長さを吻長(ふんちょう)といい形状を比較したり、生態を推測するためなどに用いられます。
 吻の形状は摂餌行動(せつじこうどう)にも影響を与えます。ヤガラは筒状に伸びた吻で獲物を一気に吸い込むことができます。シロギスは長く伸びた吻を砂底に差し込み、獲物を探すことができます。カジキは長い吻で獲物をたたき弱らせてから捕獲したり、天敵のサメと戦うための武器にも使います。

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