大分県の釣り場環境と特徴
大分県の釣り場環境を語る上で欠かせないのが、日本屈指の好漁場として知られる「豊後水道」の存在です。南からの黒潮の分流と、瀬戸内海からの栄養豊富な海水が複雑に入り混じるこの海域は、極めて魚影が濃く、釣れる魚の「質(食味や引きの強さ)」が非常に高いことで全国の釣り人から注目を集めています。
大分県の釣り場環境には、主に以下の3つの大きな特徴があります。
1. 豊後水道の「激流」が育むブランド魚と強い引き
大分県と愛媛県の間に位置する「速吸瀬戸(はやすいのせと)」周辺は、最大で6ノット(時速約11km)を超える猛烈な潮流が発生します。この激流に揉まれて育つ魚たちは身が引き締まり、他県に比べて引きの強さが段違いです。高級ブランド魚である「関アジ」「関サバ」はもちろん、堤防や磯から狙うマダイ、チヌ、青物(ブリ・カンパチ)も丸々と太った良型が多く、強烈なファイトを楽しむことができます。
2. 初心者からベテランまで魅了する多様なフィールド
大分県の海岸線は、エリアによって劇的に景色と水深を変えます。
- 別府湾〜大分市周辺(北部・中部): 砂浜や遠浅の干潟、広大な臨海埠頭(大在・日吉原など)が多く、足場が良いためファミリーフィッシングやルアーゲーム(シーバス・タチウオ)に最適です。また、全国的にも珍しい巨大沖堤防「坂ノ市一文字」があり、足場の良い場所から手軽に沖の大物を狙えます。
- 佐賀関〜県南エリア(南部): 典型的なリアス式海岸が広がり、急深な海と無数の湾、ダイナミックな地磯・沖磯が点在します。ここは一転して、大型のアオリイカ(モイカ)を狙うエギングや、底物(イシダイ)、フカセ釣り(グレ・チヌ)の聖地となります。
3. 四季折々のターゲットと「年中途切れない」釣りシーズン
水温が安定しているため、年間を通じて何かしらの好ターゲットが狙えるのも大分の魅力です。
- 春〜夏: 浅場に接岸する「乗っ込みチヌ(黒鯛)」の大物釣り、砂浜からのシロギス、梅雨時期の良型グレ(メジナ)、そして夏の夜釣りの定番であるケンサキイカやアジが最盛期を迎えます。
- 秋〜冬: 堤防周りにタチウオやサバ、サゴシ、ブリなどの青物が回遊し、ショアジギングが最も熱い季節です。また、大分で「モイカ」と呼ばれるアオリイカの数釣りや、冬場の数釣りが楽しめるメバル・カサゴなどの根魚(ロックフィッシュ)ゲームも盛んです。
大分市の釣り場
大分市の釣り場マップ

大分市にある13の主要な釣りスポットの位置を示すマップです。西側の田ノ浦海岸やかんたん港園から、大野川・大分川の河口エリア、そして足場の良い五号地護岸や大在北水路、潮通しの良い東端の神崎・大黒の地磯まで、多彩な釣り場。
小黒港(小黒の地磯含む)
超一級の潮通し!数釣りの防波堤と、東西に広がる激流の地磯帯が隣接する佐賀関の聖地
大分市佐賀関の東部に位置し、豊後水道の激流がダイレクトに差し込む「小黒港(おぐろこう)」。
港内は平坦で足場が良く手軽なサビキ釣りやライトゲームに向きますが、この釣り場が本領を発揮し、特に有望となるのは「港の外側」および周辺に隣接する「地磯帯」です。初心者向けのイージーな堤防釣りと、一発大物を狙うベテラン向けの本格的な磯釣りが隣接した、佐賀関エリア屈指の実力派スポットです。
小黒港・小黒の地磯で狙える魚種とシーズン
日本屈指の潮流がもたらす恩恵により、ベイトの寄りが抜群で、一発大物の期待値が非常に高いのが特徴です。
- クロ・チヌ・マダイ(秋〜春): 港外側の防波堤先端や周辺の地磯一帯は、フカセ釣り・カゴ釣りの一級高実績場です。40cmクラスの良型クロはもちろん、潮を鋭く突っ走る大型マダイの強烈な引きが楽しめます。
- アオリイカ / モイカ(春・秋): 佐賀関を代表するモイカの聖地です。秋には防波堤周りで新子の数釣りがイージーに楽しめ、春には地磯まわりのブレイクや藻場周辺を回遊する1kg〜2kg超の大型の親イカがエギングで狙えます。
- ブリ・サワラ・青物(秋〜冬): イワシやアジなどのベイトが接岸すると、それを追って大型の回遊魚が外側の防波堤や地磯の射程圏内まで回ってきます。メタルジグやプラグを投げ倒すショアジギングの熱いシーズンです。
- アジ・メバル(周年・特に初夏〜冬): 港内・港外ともに魚影が濃く、サビキ釣りでの数釣りが楽しめます。夜間は常夜灯周辺や地磯絡みのシャロー(浅場)をワームで狙うアジング・メバリングが非常に有望です。
小黒港の釣り方・攻略のポイント
狙う魚種や潮の動きに合わせて、港外側の防波堤と、周辺に点在する3つの地磯ポイントを上手に攻め分けるのが攻略の鍵です。
- ファミリーや夜釣りは常夜灯が絡む「防波堤」へ
港内から伸びる防波堤は足場が平坦で釣りがしやすく、サビキ釣りやアジング、秋のモイカ狙いに最適です。港外側は常に潮が通るためチャンスが多く、夜間は常夜灯が点灯するためベイトが集まりやすく、魚の警戒心が薄れる夜釣りが特に有望となります。 - 本命!石鎚神社下の「小黒の地磯」(港の東約50m)
一般に「小黒の地磯」と呼ばれるメインスポットで、石鎚神社の真下に広がる磯場です。潮通しが抜群に良く、フカセ釣りでのクロ・チヌ狙いや、カゴ釣りでのマダイ狙いのベテランが集まる超一級ポイントです。手前にエサ取りを集め、沖の引かれ潮に本命仕掛けを同調させるのがセオリーです。 - 穴場!港の西側・海岸線が突き出た「岩場」(港口から西約90m)
小黒港の西側、港口から約90メートルの位置にある、少し海岸線が海へと突き出た岩場も隠れた好ポイントです。適度なシモリ(根)が点在しており、フカセ釣りはもちろん、春のエギングで大型モイカがコンタクトしてくるポイントとして見逃せません。 - 回遊狙い!「姉妹岩展望台の下付近」(港の東約200m)
小黒港からさらに東へ約200メートル進んだ、姉妹岩展望台の下付近で海岸線が少し突き出ているところも要注目ポイントです。沖の激流がダイレクトに影響するエリアのため、潮が動くタイミングでの青物(ショアジギング)や、カゴ釣りでの一発大物狙いに非常に適しています。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約45〜50分。国道197号を佐賀関方面へ進み、佐賀関中心部を抜けて小黒地区の海岸線沿い(県道)を進むと小黒港が見えてきます。港内には駐車スペースがありますが、漁業者の方の作業や通行の邪魔にならないよう、マナーを守って最徐行で駐車してください。
- 注意点: 港のすぐ近くにはコンビニや商店がないため、食料や飲料水は道中の佐賀関中心部などで事前に調達しておく必要があります。また、港外側のテトラ帯や、東西に広がる地磯エリア・岩場にエントリーする場合は、安全のため必ずライフジャケットとスパイクシューズ(またはフェルトスパイク)を着用してください。
大黒の地磯・大黒浜
激流が育む大物の聖地!良型クロ・マダイを狙える一級磯と、モイカ・ケンサキイカが回遊する美しい浜
小黒港から西側の海岸線に位置し、豊後水道から回り込む強力な潮がダイレクトにぶつかる「大黒の地磯(おおぐろのじいそ)」と、それに隣接する「大黒浜(おおぐろはま)」。
佐賀関エリアを代表する超一級の磯釣りポイントでありながら、「日本の渚百選」にも選ばれた黒い小石が広がる美しい砂利浜(大黒浜)を併せ持つのが最大の特徴です。沖を走る激流と複雑な沈み瀬が生み出す「一発大物狙いの磯釣り」と、広大なオープンエリアをダイナミックに探る「浜からのイカ釣り・投げ釣り」を、その日の状況や好みに合わせて使い分けられる贅沢なマルチスポットです。
大黒の地磯・大黒浜で狙える魚種とシーズン
抜群の潮通しと、磯・浜それぞれの地形特性の恩恵を受け、年間を通して非常に多彩なターゲットの実績が絶えません。
- クロ・チヌ(秋〜春): 主に地磯エリアでのウキフカセ釣りのメインターゲットです。特に秋から冬にかけては足元のサラシや沖の潮目で良型のクロ(グレ)が連発しやすく、チヌの魚影も非常に濃いエリアです。
- マダイ・イサキ(春〜秋): 地磯から沖の沈み瀬周辺をダイレクトに狙うカゴ釣りで実績があります。夜間のカゴ釣りでは竿をひったくるような大型マダイが飛び出すほか、嬉しい外道として良型イサキの数釣りが楽しめます。
- アオリイカ / モイカ・ケンサキイカ(春〜冬): 磯場だけでなく、隣接する大黒浜の全体がイカ釣りの聖地となっています。秋のモイカ(アオリイカ)新子数釣りエギングはもちろん、初夏から夏にかけては浜から少し遠投することでケンサキイカのウキ釣り・エギングが非常に盛り上がります。冬から春先にはヤエン釣りでキロ超えの大型アオリイカの実績も高いです。
- ブリ・サワラ・青物(秋〜冬): 潮が突き当たる形状のためベイトが溜まりやすく、ヤズ・ハマチ、サゴシ(サワラの幼魚)などの回遊が頻繁にあります。地磯だけでなく、大黒浜からのショアジギングでも十分にヒットチャンスがあります。
- シロギス・カレイ・スズキ(春〜冬): 大黒浜から沖の砂地へ向かって遠投(投げ釣り)をすることで、春〜夏は良型シロギス、冬場は座布団級のカレイが狙えます。また、ベイトを追って浜周辺に回遊してくる大型のスズキ(シーバス)をルアーで狙うアングラーもいます。
大黒の地磯・大黒浜の釣り方・攻略のポイント
狙う魚種に合わせて「地磯の沈み瀬」と「大黒浜の深み」を上手にセレクトするのが攻略の鍵です。
- 本格派は地磯の「引かれ潮」と本流の合流点を狙う
クロやマダイをフカセ釣り・カゴ釣りで狙う場合は、足元から沖へ払い出していく引かれ潮を見つけ、それが本流とぶつかって湧き上がるポイント(潮目)に仕掛けを同調させるのがセオリーです。夏〜秋はエサ取りが多いため、マキエを足元に集中させてターゲットを分離する技術が求められます。 - 大黒浜(砂利浜)は「一気に深くなる地形」を意識する
大黒浜は遠浅の砂浜ではなく、波打ち際から少し先で一気にカケアガリ(ホレて深くなる地形)になっています。手前は浅いですが沖はしっかりと水深があるため、イカ釣りや投げ釣り・ルアー釣りを行う際は「少し遠投して沖の深場や本流のヨレ」に仕掛けを届かせるのが釣果アップのキモとなります。浜での釣りは足場が平坦ですが、波で足元が濡れないよう長靴などの装備があると快適です。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約45分。国道197号を佐賀関方面へ進み、幸の浦を過ぎて海岸線沿い(県道)を進むと大黒地区に到着します。大黒浜側には専用の駐車スペースと公衆トイレが完備されているため便利ですが、道中のアクセスルートは道幅が非常に狭く、車の離合が困難な箇所が多いため、運転には細心の注意が必要です。また、漁業者の方や近隣住民の方の通行の邪魔になる場所への駐車は絶対に避けてください。
- 注意点: 大黒浜の両端に近いエリアは岩場(シモリ)が多くなるため、投げ釣りなどで遠投する場合は根掛かりに注意し、砂地のある中央付近を狙うのがおすすめです。また、本格的な地磯エリアへエントリーする場合は足元が滑りやすく危険なため、必ずライフジャケットとスパイクシューズを着用してください。
【大分釣りコラム】
冬でも水温キープ!新大分発電所の温排水が「大在北水路」をチヌの楽園に変える仕組み
寒風が吹き荒れる真冬、多くの釣り場では水温が急低下して魚の活性が下がり、厳しいシーズンを迎えます。しかし、大分市の「大在北水路」だけは例外で、真冬であっても釣り人の熱気と見事な釣果で賑わいを見せます。その秘密を握っているのが、水路の目の前にそびえ立つ「新大分発電所」です。
発電所では、電力を生み出す際の冷却水として海水を利用しており、その過程で温められた安全な水が「温排水」として大在北水路へと毎日放出されています。この温排水のおかげで、水路内の水温は真冬であっても周囲の海域より数度高く保たれます。水温が安定している場所には、冬場でもエサとなる小魚やカニが集まり、それを目当てに寒さを嫌う良型のチヌやシーバスが居着くようになります。大在北水路が「年中釣れるチヌの聖地」と呼ばれ、冬場に圧倒的な強さを誇るのには、工業地帯ならではの明確な科学的メカニズムがあるのです。
金山港
足場が良くコンビニ至近!アジ・モイカの魚影が濃い佐賀関の人気港
大分市中心部から佐賀関方面へ向かう国道197号沿いにある「金山港(かなやまこう)」。
佐賀関エリアの釣り場としては珍しく、足場が非常に良く車を停めてすぐ目の前で竿を出せる利便性の高さが魅力です。さらに近くにコンビニもあるため快適性が高く、ファミリーフィッシングの好ポイントでありながら、外洋からの潮が差し込むためベテランも納得の好釣果が期待できる実力派の港です。
金山港で狙える魚種とシーズン
佐賀関特有の潮通しの良さの恩恵を受け、港内・防波堤の周囲ともに非常に魚影が濃いのが特徴です。
- アジ(周年・特に春夏秋): サビキ釣りの定番スポットです。初夏からは小アジ〜中アジの数釣りが楽しめ、秋から冬の夜釣りでは常夜灯周りで良型を狙うアジングも非常に盛んです。
- アオリイカ・モイカ(春・秋): 佐賀関エリアを代表するモイカ(アオリイカ)のポイントです。秋には新子の数釣りがエギングで手軽に楽しめ、春には防波堤の外側や藻場周辺でキロオーバーの大物も狙えます。
- カサゴ・ホゴ・メバル(周年): 防波堤の足元にあるスリットや、外側の消波ブロック(テトラ)の隙間をブラクリ仕掛けやワームで狙うと、お土産に嬉しい根魚がコンスタントにヒットします。
- チヌ・クロ(周年): 遠投フカセ釣りで狙う人が多く、40cmを超える良型チヌや、時期によっては足裏サイズ(25cm前後)のクロ(メジナ)の数釣りが楽しめます。
金山港の釣り方・攻略のポイント
港内の足場の良いエリアと、外側の本格的なエリアを上手に使い分けるのが攻略の鍵です。
- ファミリーは常夜灯が絡む「港内護岸」がおすすめ
港内は車を停めた目の前がそのまま釣り場になっており、足場も平坦で安全です。夜間は常夜灯が点灯するためベイトが集まりやすく、夜のアジングやサビキ釣り、タチウオ狙いにも最適なスペースとなります。 - 大物・モイカ狙いは「赤灯台のある防波堤」の沖側へ
より強い潮通しを好むアオリイカや良型のクロ、チヌを狙う場合は、港から伸びる長い防波堤(先端に赤灯台がある堤防)の沖側がメインステージです。外側にはテトラポッドが入っているため足元には注意が必要ですが、潮目やブレイク(かけあがり)をダイレクトに狙うことができます。 - 「速吸瀬戸」から差し込む潮の動きを読む
佐賀関の激流の通り道に近いため、大潮などのタイミングでは港のすぐ外側を川のように潮が流れることがあります。この本流に引かれるように港内にできる「反転流(潮のヨレ)」や、潮が緩むタイミングを見計らって仕掛けを投入するのが釣果を伸ばすコツです。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約30〜40分。国道197号を佐賀関方面へ進むと左手に見えてきます。すぐ近く(徒歩圏内)にコンビニ(ローソン)があるため、食料の調達やトイレの心配がなく、女性や子供連れでも安心して長時間の釣行が可能です。
- 注意点: 港内には漁業者の方々の船が多く係留されています。漁船のすぐ近くでの釣りや、船のロープに仕掛けを引っ掛ける行為は絶対にNGです。また、夜釣りの際は漁業関係者の方々の睡眠を妨げないよう、車のドアの開閉音や話し声などの騒音には十分に配慮してください。ゴミの持ち帰りと、マキエサで汚れた足場の洗浄は必ず行いましょう。
神崎港・神崎海岸
足場良好な港と広大なサーフが隣接!キスやマゴチの好ポイント
大分市中心部から佐賀関方面へ車を走らせると見えてくる、美しい砂浜と大きな防波堤が目印の「神崎(こうざき)港・神崎海岸」。
ここは「足場が良くのんびり竿を出せる港湾部」と「シロギスやフラットフィッシュの好漁場である砂浜(サーフ)」が直結している非常にユニークな釣り場です。初夏には海水浴場(こうざき海水浴場)としても賑わうほど水質が良く、ロケーションも抜群なため、週末には多くの釣り人が訪れます。
神崎港・神崎海岸で狙える魚種とシーズン
底質が綺麗な砂地メインであるため、砂地を好む魚や、それを追う肉食魚の魚影が特に濃いのが特徴です。
- シロギス(春〜秋): 神崎エリアの一番人気ターゲットです。春先から秋口にかけて、神崎海岸のサーフや港の防波堤から投げ釣りで、20cmを超える丸々と太った「ひじきギス」と呼ばれる良型が数多く狙えます。
- マゴチ・ヒラメ(春〜秋): サーフ一帯や港の入り口付近には、キスの群れを追ってマゴチやヒラメ(フラットフィッシュ)が多数接岸します。ワームやメタルジグを使ったルアーフィッシングで狙う人が増えています。
- チヌ・キビレ(周年): 港内や防波堤の周囲、さらにはサーフの波打ち際まで良型チヌが回遊しています。投げ釣りで外道として良型がヒットすることも珍しくありません。
- アジ・メバル(周年・特に秋冬): 港の防波堤の先端付近や常夜灯周りでは、サビキ釣りやアジングでアジが狙えます。冬場には防波堤の基礎周辺でメバルの数釣りも楽しめます。
神崎エリアの釣り方・攻略のポイント
- サーフ(砂浜)からは「ちょい投げ」で広範囲を探る
神崎海岸からのキス狙いは、本格的な投げ竿でなくても、エギングロッドやシーバスロッドを使った「ちょい投げ」で十分に釣果が出ます。仕掛けを投げたら、底をゆっくりと引きずりながら、キスが群れている砂のヨレやカケアガリ(深みの境目)を根気強く探すのがコツです。 - マゴチ狙いは「キスの動向」と「朝マズメ」を意識
ルアーでマゴチやヒラメを狙う場合は、キス釣りの人が集まっている周辺や、ベイト(小魚)の気配があるシャロー(浅場)を狙うのが近道です。朝マズメの薄暗い時間帯は魚の警戒心が薄れ、波打ち際のすぐ近くまで大物が突っ込んできていることが多いので足元まで丁寧にルアーを通しましょう。 - 海水浴シーズン(夏場)のエリア制限に注意
神崎海岸の一部(こうざき海水浴場)は、夏場になると多くの海水浴客で賑わいます。遊泳期間中、ビーチ内での釣りは完全に禁止となるため、夏場は海水浴エリアから完全に離れた港側の防波堤や、東側の砂利浜エリアへエントリーしてください。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約25〜30分。国道197号沿いにあり、JR大分駅から延びる日豊本線の「神崎駅」からも比較的近いためアクセスしやすい場所です。海岸側には駐車場や公衆トイレが整備されています。
- 注意点: 港湾内は漁業者の方々の作業場です。網が干してある場所や漁船の周囲への立ち入り、迷惑駐車は絶対に避けてください。 また、サーフでの投げ釣りでは、周囲の砂浜を散歩している方や観光客の方に針が引っかからないよう、キャスティングの際は前後左右の安全確認を徹底しましょう。もちろん、ゴミの持ち帰りは必須のマナーです。
坂ノ市一文字
渡船で渡る大物釣りの聖地!巨大カンダイや青物を狙え
大分市東部の沖合にそびえ立つ「坂ノ市一文字」は、全長数キロメートルに及ぶ広大な沖堤防群です。
陸続きの堤防とは比較にならないほどの抜群の潮通しと水深を誇り、80cmを超える巨チヌやマダイ、強烈な引きを見せる青物、そして坂ノ市名物でもある巨大魚「カンダイ(コブダイ)」などが狙える、大分県内最高峰の一級ポイントです。
坂ノ市一文字で狙える魚種と夢のターゲット
外洋からの潮がダイレクトにぶつかるため、堤防とは思えないダイナミックな魚種が揃います。
- 青物・ブリ・サワラ(春〜冬): ショアジギングや飲ませ釣りのメインターゲットです。秋にはヤズ(ブリの幼魚)やネリゴ(カンパチの幼魚)の数釣りが楽しめ、冬にはメーター級のブリが回遊することもあります。
- カンダイ・コブダイ(周年): 坂ノ市一文字の「ラスボス」的存在です。80cm〜90cmクラスのモンスター級が足元のスリットに潜んでおり、多くの太糸仕掛けのアングラーが力比べに挑んでいます。
- マダイ・チヌ・グレ(周年): フカセ釣りやカゴ釣りで狙えます。特に春の「乗っ込みマダイ」や、冬場に遠投カゴ釣りで狙う良型マダイの実績は一見の価値があります。
- アオリイカ・モイカ(春・秋): イカの魚影も抜群です。秋の数釣りはもちろん、春にはキロオーバー、時には2kgや3kgを超えるモンスターアオリがエギングやヤエン釣りで仕留められます。
坂ノ市一文字のエリア解説と攻略法
坂ノ市一文字は複数の堤防(新波止、横一文字、縦一文字など)で構成されています。
- 「新波止(しんばと)」は青物・イカの超一級エリア
最も外洋に面しており、潮が非常に速く流れるエリアです。ルアーでの青物狙いやエギングの釣り人が多く集まります。足元にはスリット(隙間)があり、ここに巨大なカンダイや根魚が着いています。 - 足場の良さは抜群、ただしタモ網の長さに注意
堤防の上面は非常に広く平坦で、遮るものがないため釣りがしやすい環境です。ただし、海面までの高さ(足場)があるため、長さ6m以上のタモ網(ランディングネット)が必須となります。大物が掛かっても取り込めないケースが多いため、装備は万全にしましょう。 - 潮の変わり目をピンポイントで狙う
激流が流れるタイミングは仕掛けが流されやすいため、潮が緩むタイミング(潮止まりの前後)や、潮のヨレ(反転流)ができる場所を正確に見極めて仕掛けを投入するのが釣果を分けるコツです。
渡船(アクセス)の仕組みと利用ルール
坂ノ市一文字へ渡るには、認可された地元の渡船を利用します。2024年の法改正(改正遊漁船業法)以降、安全管理やルールがさらに徹底されています。
坂ノ市一文字に渡る3つの主要渡船
坂ノ市一文字への瀬渡しは、主に以下の3つの渡船が共同で運航を担っています。どの船を利用しても、乗船場所や料金システムは一律で共通しています。
- 大勝丸(だいしょうまる):最も知名度が高く、SNS等での最新釣果情報の発信も積極的な人気の渡船です。
- 真栄丸(しんえいまる):地元のベテランフカセ師やルアーマンから長年厚い信頼を寄せられている老舗渡船です。
- 清吉丸(せいきちまる):親切な対応で、初心者やファミリーでも安心して利用できる安心の渡船です。
乗船ルールと利用の手順
- 受付と料金: 大在公共埠頭の第二駐車場裏にある共通の船着き場にて、乗船名簿を記入して渡船料を支払います。料金は男性一律2,500円(女性2,000円・中学生1,500円・小学生1,000円)です。※ただし、遠方にある「6号地沖の防波堤(縦一文字など)」へ渡る場合のみ、男女一律3,000円となります。
- 出船・回収時間: シーズンによって始発時間が変わります(4月〜10月は朝5時出船、11月〜3月は朝6時出船)。4月〜10月の期間は夜釣り(ナイター営業)も受け付けています。帰りの回収時間は、乗船時に船長と相談して決定します。
- ライフジャケットの義務化: 国の安全基準を満たした「桜マーク付き(Type A)」のライフジャケット常時着用が絶対条件です。持っていない場合は船に乗ることができません。
- 船長への連絡手段: 堤防へ渡った後は、急な天候悪化(ゲリラ豪雨や突風)による早期撤収の指示などが船長から電話で入ることがあります。現場では必ずマナーモードを解除し、すぐに電話に出られるようにスマホを携帯してください。
※堤防の上にはトイレがありませんので、必ず乗船前に済ませておくよう注意してください。
【大分釣りコラム】
他県とは段違い!大分のチヌが「爆発的な引き」を見せる理由
他県から大分市内に遠征してきたアングラーが口を揃えて驚くのが、「大分のチヌ(黒鯛)は信じられないほど引きが強い」という事実です。40cmクラスであっても、まるで他県の年無し(50cm超)かと思わせるほどの強烈な突っ込みを魅せ、多くの釣り人を翻弄します。
この驚異的なパワーの秘密は、大分市のすぐ東側に位置する「速吸瀬戸(はやすいのせと)」にあります。豊後水道の狭い海峡が生み出す最大6ノット以上の激流は、沿岸部の大在北水路や五号地護岸、坂ノ市一文字にも強い潮流として流れ込みます。この荒波と激しい水流に日常的に揉まれて育つ大分のチヌは、自然とヒレが大きく発達し、アスリートのような強靭な筋肉を身につけています。大分でチヌ釣りに挑む際は、いつもよりワンランク上のタックル(ラインやハリス)を用意するのが、ラインブレイクを防ぐための鉄則です。
大在北水路

大野川の淡水と海水が複雑に入り混じる「大野川合流地点」や、温排水の影響を受ける「新大分発電所付近」は、ベイトフィッシュが集まりやすくチヌの魚影も極めて濃いエリアです。水路のボトム(海底)は発電所側に向かって一段と深くなる傾斜(かけあがり)を形成しており、潮の満ち引きによって生まれる水流の変化や、このブレイクのキワに居着く良型チヌを効率よく狙うのが攻略の鍵となります。
大分市の大在北水路は、大野川合流点と発電所裏の深みが絡む魚影抜群のエリアです。良型チヌを仕留めるためのタナ取りやブレイク(かけあがり)の狙い目を詳しく紹介しています。
大野川河口
激流と広大なシャローが育むシーバス&青物のメガフィールド!
大分市内を流れる河川の中でも屈指の川幅と水量を誇る「大野川」。
その最下流に位置する河口エリアは、東側に広大な大在公共埠頭、西側に三佐・大分港を配し、豊後水道の強い潮流と豊かな淡水がダイレクトに交わる、大分県内でもトップクラスのスケールを持つルアーフィッシングの聖地です。シーバスの魚影の濃さはもちろん、ベイトフィッシュの回遊次第では河口のサーフからメーター級のブリが飛び出すなど、一発大物のロマンに満ちたフィールドです。
大野川河口で狙える魚種とシーズン
水量が豊富で水深の変化に富むため、集まるベイトフィッシュのサイズも大きく、それに伴いフィッシュイーターも大型化しやすいのが特徴です。
- シーバス・スズキ(周年): 年中狙えるメインターゲットです。特に秋の「コノシロパターン」や「落ちアユシーズン」には、90cmオーバーやメーター超えのランカーサイズを求めて多くのルアーマンがウェーディングで挑みます。
- ブリ・サゴシなどの青物(秋〜冬): 河口エリアとしては珍しく、秋から冬にかけてカタクチイワシやコノシロが接岸すると、それを追って数キロクラスのブリやサゴシが河口内にまで突っ込んできます。サーフや導流堤からルアーで狙えます。
- チヌ・キビレ(春〜秋): 広大な砂泥のシャロー(浅場)が広がっており、チニング(トップウォーターやボトムズル引き)の絶好のポイントです。夏場には年無し(50cm超)の強烈な引きを楽しめます。
- ヒラメ・マゴチ(周年): 底質が砂泥地のため、フラットフィッシュの格好の生息域です。特にマゴチの魚影が濃く、初夏から秋にかけてワームで手軽に狙えます。
大野川河口のエリア解説と攻略のポイント
大野川河口は「西岸(三佐側)」と「東岸(大在・大在北水路側)」、そして先端の「砂浜(サーフ)エリア」に分かれます。
- 「東岸エリア(大在側・大在北水路合流点)」
先述した「大在北水路」の西端と合流するエリアです。新大分発電所からの温排水の影響もあり、冬場でも水温が下がりにくいため、ベイトフィッシュが居着きやすく、年間を通じて魚の活性が高いのが特徴です。 - 「西岸エリア(三佐側)と導流堤」
川の流れが強く当たるエリアで、沖に伸びる導流堤やテトラ帯の周囲は潮通しが抜群です。このヨレやブレイク(かけあがり)にシーバスや青物が着くため、ミノーやバイブレーションを遠投して広く探る釣りが展開できます。 - 「広大なシャローでのウェーディング」
大野川河口は干潮時に広大な砂州(さす)が現れます。タイドグラフ(潮見表)を確認しながら、下げ潮に合わせてウェーディングで水に入り、沖の深み(流心)をダイレクトに狙うのがベテラン勢の鉄則の攻略法です。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約20〜25分。大在公共埠頭や臨海産業道路側からのアクセスが便利です。車を駐車する際は、港湾道路や工業地帯の作業車両の邪魔にならないよう、駐車マナーの徹底を必ず守ってください。 注意点(命に関わる重要事項): 大野川は非常に水量が多いため、見た目以上に川の流れ(流速)が激しいです。特にウェーディングをする際は、一歩間違えると足元をすくわれる危険があります。また、満潮に向かうタイミングでの「戻り遅れ」は命取りになります。潮汐時間の厳守、無理な入水の禁止、そして浮力の高いライフジャケットの常時着用を絶対に徹底してください。
大分川河口
ランカーシーバスとチニングの聖地!広大な汽水域を攻めるルアー一等地
大分市の中心部を堂々と流れ、別府湾へと注ぐ一級河川「大分川」。
その最下流に位置する河口エリアは、豊富な淡水と別府湾の海水が混ざり合う広大な汽水域を形成しており、大分県内でも屈指のシーバス(スズキ)やチヌの魚影を誇るルアーフィッシングの聖地として知られています。メーターを超える通称「ランカーシーバス」の実績も高く、シーズンには多くの熱いアングラーがロッドを振ります。
大分川河口で狙える魚種とシーズン
河口特有のベイトフィッシュ(アユ、コノシロ、イワシ、ハゼなど)の回遊に合わせて、多彩なフィッシュイーター(肉食魚)が狂い咲きます。シーバス・スズキ(周年): 年中狙えますが、特に春の「稚アユパターン」や、秋に大型のコノシロや落ちアユを捕食しに接岸する「秋のハイシーズン」は、大型が狙える最高の時期です。
- チヌ・キビレ(春〜秋): 近年大人気の「チニング(ルアーでチヌを狙う釣り)」の絶好のフィールドです。ボトム(川底)をワームやプラグでズルズルと引いてくると、強烈なバイトを楽しめます。
- マゴチ・ヒラメ(春〜冬): 砂地を好む底物(フラットフィッシュ)も多く生息しています。特に大分川河口はマゴチの魚影が濃く、ワームを使ったルアー釣りで良型がヒットします。
- シロギス・ハゼ(春〜秋): ルアーだけでなく、エサを使った投げ釣りも盛んです。夏から秋にかけては手軽にハゼやシロギスの数釣りが楽しめます。
大分川河口のエリア解説と攻略のポイント
大分川河口は、川を挟んで「西岸(弁天・かんたん公園側)」と「東岸(5号地・住吉側)」に分かれており、それぞれ特徴が異なります。
- 「西岸エリア(弁天側)」は足場が良くエントリーしやすい
西岸の河口先端付近は足場が比較的良く、初心者でもエントリーしやすいのが特徴です。干潮時には砂利や砂地の浅場(シャロー)が露出するため、ウェーディング(防水スーツを着て水に入る釣り)で沖を狙うベテランも多く見られます。 - 「東岸エリア(5号地側)」は導流堤からの沖狙い
東岸は5号地護岸と隣接しており、川の流れを外海へと導く「導流堤(どうりゅうてい)」が伸びています。潮通しが抜群に良く、川の流れと海の潮がぶつかる「ヨレ」が発生しやすいため、回遊してくるシーバスや青物、タチウオの好ポイントです。 - 「潮のタイミング」と「ベイトの有無」がすべて
河口の釣りは、潮の満ち引きによる水位の変化に大きく左右されます。基本的には、満潮から干潮に向かって「川の水が海へと強く流れ出すタイミング(下げ潮)」が最も魚の活性が上がります。上流から流れてくるエサを待ち構えているシーバスの目の前に、ルアーを流し込むように泳がせるのが攻略の鉄則です。
アクセス・注意点
- アクセス: 大分駅から車で約5〜10分とアクセスは抜群です。周辺の道路や駐車スペースを利用する際は、近隣住民や港湾関係者の迷惑にならないよう、駐車マナーの徹底をお願いします。
- 注意点: 河口エリアは雨による増水や、潮の満ち引きで一気に水位が変わります。特にウェーディングをする際は、満潮に向かうタイミングで帰り道が水没して取り残される危険があるため、タイドグラフ(潮見表)の確認とライフジャケットの着用は必須です。また、足元が滑りやすい泥や苔で覆われている場所もあるため、安全な装備で釣行しましょう。
【大分釣りコラム】
大分県民の常識?アオリイカを「モイカ」と呼ぶ理由と大分のエギング文化
全国的には「アオリイカ」の名で広く知られるエギングの王様ですが、大分県(特にかんたん港園や佐賀関、県南エリア)では親しみを込めて「モイカ」と呼ばれています。釣具店の釣果情報や地元の釣り人同士の会話でも、アオリイカという言葉はほとんど使われません。
この「モイカ」という呼び名の語源は、彼らが産卵や生息の拠点とする「藻場(もば)」に由来しています。大分県の沿岸部は、イカが好む豊かな藻場や沈み根が非常に豊富です。「藻場に居着くイカ」が転じて「藻イカ(モイカ)」と呼ばれるようになりました。大分市周辺では、秋になると防波堤のあちこちが黒い墨跡で染まります。この独特の呼び名を知っておくだけでも、現地の釣り人との情報交換がぐっとスムーズになり、大分の深いエギング文化をより楽しめるようになります。
五号地護岸
車横付けでアジ・チヌが狙える超一級ポイント
大分市中心部からのアクセスが非常に良く、ファミリーフィッシングから仕事帰りの夜釣りまで、毎日多くの釣り人で賑わうのが「五号地護岸(西大分港・住吉泊地周辺)」です。
最大の魅力は、護岸沿いに車を横付けして釣りができる利便性の高さにあります。足場も平坦で非常に良く、小さなお子様連れのファミリーでも安全に海釣りを満喫できる、大分市を代表する超人気スポットです。
五号地護岸で狙える魚種とシーズン
潮通しが良い湾内にあるため、サビキ釣りの小物からフカセ釣り・ルアーの大物まで幅広いターゲットを狙えます。
- アジ(周年・特に春夏秋): サビキ釣りの大定番です。初夏からは小アジの数釣りが楽しめ、秋や冬の夜釣りでは20cm超の良型(アジングや遠投サビキ)も回遊します。
- チヌ(周年): フカセ釣りや落とし込み釣りの名所で、40cmオーバーの良型が足元の壁際や底付近に居着いています。
- タチウオ(秋〜冬): 秋口になると夜間に指3〜4本サイズのタチウオが回遊し、キビナゴを使った電気ウキ釣りやルアー(ワインド)で大爆釣することがあります。
- メバル・カサゴ(冬〜春): 護岸のキワや底の敷石周辺をワームやブラクリ仕掛けで狙うと、手軽に根魚の小気味良い引きを楽しめます。
五号地護岸の釣り方・攻略のポイント
- 足元の「壁際(スリット)」を意識する
一見するとただのコンクリートの壁ですが、足元のキワや少しえぐれた部分にチヌや根魚、ベイトフィッシュが隠れています。フカセ釣りなら仕掛けを壁際に這わせるように流し、根魚狙いなら底まで落とし込んでキワを歩いて探るのが効果的です。 - ファミリーは手軽なサビキ釣りからスタート
車横付けで竿を出せるため、アジを狙ったサビキ釣りが最も手軽です。朝マズメ・夕マズメの時間帯はアジの群れが接岸しやすいため、短い時間でも数釣りが期待できます。 - 夜釣りでのタチウオ・アジングも熱い
周囲には常夜灯や工場の明かりがあるため、夜間でも視界が確保しやすく、夜釣りの実績も高いです。秋のタチウオシーズンは、仕事帰りのアングラーでケミホタル(電気ウキ)の光が海一面に並ぶことも珍しくありません。
アクセス・現地の注意点
- アクセス: 大分駅から車で約10〜15分。臨海産業道路(40メートル道路)からアクセスしやすく、近くに釣具店もあるためエサの買い出しにも困りません。
- 注意点: 車を横付けできる大変貴重な釣り場ですが、ここは港湾関係者や船の往来がある作業エリアでもあります。 船の係留ロープ付近での釣りは避け、作業の邪魔にならないよう駐車位置には細心の注意を払ってください。また、ゴミの持ち帰りは絶対の義務です。マナーを守って貴重な釣り場を守りましょう。
西日本電線裏
エギングとシーバスの聖地!テトラから沖のヨレを狙うルアースポット
大分市中心部からほど近い、大分港(海原・三佐地区)の裏手に位置する通称「西日本電線裏」。
工場地帯の裏に広がるこのエリアは、一見するとただの工業地帯の護岸ですが、実は別府湾の潮流がダイレクトにぶつかるため魚影が非常に濃く、地元のルアーマンやエギング愛好家がこぞって通うハイポテンシャルな釣り場です。
西日本電線裏で狙える魚種とシーズン
潮通しの良さと入り組んだテトラ帯という地形から、ベイトフィッシュ(小魚)を追う肉食魚の格好の狩り場となっています。
- アオリイカ・モイカ(春・秋): 大分市内でも指折りのエギング名所です。秋にはテトラのキワや沖のシモリ周辺で数釣りが楽しめ、春には産卵を控えた大型の親イカ(キロオーバー)が接岸します。
- シーバス・スズキ(周年・特に秋冬): 近くを流れる乙津川や大野川から落ちてくるベイトを狙い、大型のシーバスが回遊します。特にベイトが豊富な秋シーズンは、メーター近いランカーサイズの実績もあります。
- クロ・メジナ(秋〜冬): ルアーだけでなく、フカセ釣りでクロを狙うベテランにも人気です。テトラ周辺に良型が居着いています。
- タチウオ(秋〜冬): 夜間になると岸近くまでタチウオが接岸するため、ルアー(ワインド)や電気ウキ釣りで狙えます。
西日本電線裏の釣り方・攻略のポイント
足場がテトラポッドになるため、安全を確保しつつピンポイントを狙う技術が求められます。
- 沖の「潮目」と「ヨレ」を見逃さない
このエリアは非常に潮が速く流れます。潮流がぶつかってできる「潮目(湧き上がり)」や、テトラの角で発生する「水のヨレ」は、プランクトンやベイトが集まる絶好のポイントです。ルアーやエギを遠投し、潮の抵抗を感じながら探るのがコツです。 - エギングはテトラの「キワ」まで丁寧に探る
アオリイカはテトラの隙間やブレイク(かけあがり)に潜んで沖を警戒しています。沖に投げて誘うのはもちろん、足元までしっかりエギを追ってきていることが多いため、回収間際まで丁寧にエギをアクションさせましょう。 - 夜釣りのシーバスは明暗とシャロー(浅場)を意識
工場の常夜灯の光が届くエリアでは、夜間にベイトが集まります。シーバスはその光の境目(明暗)に身を潜めているため、表層付近をゆっくり引けるミノーやシンキングペンシルが効果的です。 - アクセス: 大分駅から車で約15〜20分。臨海産業道路から工業地帯の奥へと進んだ場所にあります。専用の駐車場はないため、近隣の工場や道路交通の邪魔にならないよう、駐車マナー(迷惑駐車の禁止)には絶対の配慮が必要です。
- 注意点(重要): 釣り場は全面が大型のテトラポッド(消波ブロック)帯となっています。足場が不安定で滑りやすいため、初心者や小さなお子様連れのファミリーフィッシングには全く向きません。釣行の際は、必ず滑りにくいスパイクシューズ(またはフェルトスパイク)を着用し、ライフジャケットの常時着用を徹底してください。安全第一で釣りを楽しみましょう。
アクセス・注意点
かんたん港園
オシャレな臨海公園で手軽にライトゲーム!
大分市西大分にある「かんたん港園」は、綺麗に整備された芝生広場やカフェが立ち並ぶ、開放感あふれる臨海公園です。
実はこの公園の護岸一帯は、足場が抜群に良く、フェンスも設置されているため、初心者や小さなお子様連れでも安心して竿を出せる人気の釣りスポットでもあります。ファミリーフィッシングはもちろん、仕事終わりやデートがてらに手軽に狙える「ライトゲーム」の聖地として知られています。
かんたん港園で狙える魚種とシーズン
水深は手前こそ浅めですが、「湾の奥に行くほど急激に深くなる」という別府湾特有の地形と、大分川などがもたらす豊かな栄養が絡み合うため、湾奥でありながら驚くほど魚種が豊富です。
- シロギス(春〜秋): かんたん港園の「代名詞」とも言えるターゲットです。底が砂地になっているため、ちょい投げ仕掛けで手軽にぷるぷるという爽快なアタリを楽しめます。
- アジ・メバル(周年・特に秋冬): 常夜灯が豊富に設置されているため、夜間はプランクトンを求めてアジやメバルが集まります。軽量のジグヘッドを使ったルアー釣り(アジング・メバリング)の人気ポイントです。
- アオリイカ・モイカ(秋〜冬): 秋口になると、コロッケサイズから中型のアオリイカが接岸します。エギングで狙う人が多く、足元に墨跡が残ることも珍しくありません。
- チヌ・黒鯛(周年): 護岸のキワや、沈んでいるシモリ(岩)周りに居着いています。落とし込み釣りやフカセ釣りで40cmオーバーの良型が狙えます。
かんたん港園の釣り方・攻略のポイント
- 日中は手軽な「ちょい投げ」でキス狙い
- 夜釣りは「常夜灯の明暗の境目」を狙う
夜になると公園内の街灯が海面を照らし、最高のピンスポット(明暗)が形成されます。その光の境目にワームを通すと、アジやメバル、時にはシーバスが果敢にアタックしてきます。 - 係留されている船の周りは要チェック
港内には多くの船が停泊しています。船の影やロープの周りはチヌや根魚の格好の隠れ家です。ただし、仕掛けを引っ掛けないよう、少し離れた安全な位置からアプローチしましょう。
少し投げて仕掛けをゆっくりズルズルと引いてくると、砂地に潜むシロギスやハゼがヒットします。本格的な投げ竿でなくても、コンパクトロッドやルアー竿で十分に届く距離にポイントがあります。
アクセス・注意点
- アクセス: JR西大分駅から徒歩で約3分。大分駅からも車で10分圏内とアクセスは抜群です。公園内には有料駐車場(最初の1時間は無料など)や綺麗な公衆トイレが完備されているため、女性や子供連れでも快適に過ごせます。
- 注意点: かんたん港園は、一般の観光客や散歩・ランニングを楽しむ方が非常に多いパブリックスペースです。キャスト(竿を振る)する際は、必ず後ろに人がいないか目視で確認してください。 また、遊歩道や手すりをコマセ(マキエサ)で汚した場合は、必ずバケツの水で綺麗に洗い流して帰るのが鉄則です。誰もが気持ちよく使えるよう、マナーを徹底しましょう。
田ノ浦海岸
絶景サーフと潮通し抜群の本格堤防!
大分市と別府市を結ぶ別府湾沿い(国道10号沿い)にあり、観光地としても有名な「田ノ浦海岸(田ノ浦ビーチ)」。
「うみたまご」や「高崎山」のすぐ近くに位置するこのエリアは、美しく整備された高規格な海浜公園でありながら、実は別府湾内でも屈指の潮通しを誇るショアジギング・エギングの超有名ポイントでもあります。
田ノ浦海岸で狙える魚種とシーズン
サーフ(砂浜)エリアと、沖に突き出た「レストハウス側のL字堤防(西大分側)」でターゲットが変わるのが特徴です。
- ブリ・サゴシ・タチウオ(秋〜冬): 堤防エリアのメインターゲットです。ベイトフィッシュ(カタクチイワシなど)の群れが別府湾に入ると、それを追って高確率で青物が回遊します。
- アオリイカ・モイカ(春・秋): 堤防の周囲には適度に藻場やシモリがあり、エギングの超人気スポットです。秋の数釣りはもちろん、春には藻場に産卵にくる親イカの大物も期待できます。
- シロギス(春〜夏): ビーチの両サイドにある砂浜エリアでは、初夏から秋口にかけて、ちょい投げ釣りで良型のシロギスが手軽に狙えます。
- チヌ・マダイ(周年): 潮流が速いため、フカセ釣りや遠投カゴ釣りで良型のチヌや、時には塩焼きサイズ〜良型のマダイがヒットすることもあります。
田ノ浦海岸の釣り方・攻略のポイント
- 大物・ルアー狙いは「L字堤防の先端」へ
別府湾の強い潮流をダイレクトに受ける堤防の先端付近は、ショアジギングやエギングの一等地です。水深もしっかりあるため、朝マズメ・夕マズメの時間帯はジグを遠投して底から表層まで広く探るのが青物ゲットの近道です。 - 海水浴シーズンを避けた砂浜でのキス釣り
夏場は一部エリアが海水浴場(田ノ浦ビーチ)として賑わうため、遊泳期間中の砂浜での釣りは完全にNGとなります。キス釣りを楽しむ場合は、春先や秋口のシーズン、または海水浴エリアからしっかり離れた砂利浜・砂浜エリアを選びましょう。 - 根掛かり(地球を釣ること)に注意
堤防の周囲や足元には、波消し用のブロックや沈み根が多く点在しています。エギングや底を狙うルアー釣りの際は、仕掛けを完全に底に放置するとすぐに根掛かりしてしまうため、着底のカウントダウンを正確に行うのがコツです。
アクセス・現地の注意点
- アクセス: 大分市中心部から車で約15分。別府市中心部からも約10分とアクセス良好です。広大な無料駐車場や、非常に綺麗な公衆トイレ、自動販売機が完備されているため、快適性は県内トップクラスです。
- 注意点: 田ノ浦海岸は、散歩や観光、デートで訪れる一般の方が非常に多い「公園」です。周囲に人がいる場所でのキャスティング(竿を振る行為)は絶対に避け、安全第一で楽しんでください。 また、景観が素晴らしい場所だからこそ、ゴミの放置やマキエサの汚れは一発で釣り禁止に繋がります。汚れた堤防は必ず洗い流し、ゴミはすべて持ち帰りましょう。
【大分釣りコラム】
平日の夜が熱い!
大分市中心部から15分でエントリーできる「仕事帰り夜釣り」の魅力
大分市にお住まいの釣り人だけの最高の特権、それが「仕事帰りの1時間限定夜釣り」です。大分市は県庁所在地である中心市街地と、広大な臨海工業地帯(大分港・臨海埠頭)が車でわずか10〜15分という驚異的な近さに位置しています。
例えば、18時に市内のオフィスを出て、車に積んであったコンパクトなロッドを手に五号地護岸やかんたん港園に向かえば、18時半前には第1投目をキャストできます。周囲には工場の明かりや常夜灯が豊富にあるため夜間でも視界が良く、仕事終わりの短い時間でもサクッとアジングで良型アジを確保したり、秋にはタチウオの強烈な引きを味わったりすることが可能です。スーツからラフなウェアに着替え、都会の喧騒を離れてすぐに海と対峙できるこの贅沢な環境こそ、大分市が「釣り王国」と呼ばれる理由の一つです。
【一目でわかる】大分市・佐賀関の釣り場 比較・早見表
大分市・佐賀関エリアの主要ポイントの特徴を一覧表にまとめました。ご自身の目的や装備、メンバーに合わせて最適な釣り場を選んでみてください。
| 釣り場名 | 車横付け | トイレ | 難易度 | 主な狙い目魚種 | エリアの特徴・おすすめ層 |
|---|---|---|---|---|---|
| 大在北水路 | ✕ | ✕ | 中級 | チヌ シーバス タチウオ | 発電所裏の温排水が絡む「チヌの聖地」 |
| 五号地護岸 | ◯ | ✕ | 初級 | アジ チヌ タチウオ | 車を横付けして竿を出せるファミリーの定番 |
| かんたん港園 | ✕ | ◯ | 初級 | シロギス アジ メバル | フェンス完備・トイレ綺麗で恋人・子供連れに最適 |
| 坂ノ市一文字 | ✕ | ✕ | 上級 | ブリ カンダイ マダイ モイカ | 渡船で渡る沖堤防。夢のメーター級大物狙いに |
| 田ノ浦海岸 | ✕ | ◯ | 初級〜中級 | 青物 モイカ シロギス | 無料駐車場・トイレ完備。本格堤防とサーフが隣接 |
| 西日本電線裏 | ✕ | ✕ | 上級 | モイカ シーバス クロ | 全面が大型テトラ帯。ベテラン御用達のルアースポット |
| 大分川河口 | ✕ | ✕ | 中級〜上級 | シーバス チヌ マゴチ | ランカーシーバスの実績多数。東・西岸で特徴が変化 |
| 大野川河口 | ✕ | ✕ | 上級 | シーバス ブリ チヌ マゴチ | 激流のメガフィールド。秋にはサーフからブリも狙える |
| 金山港 | ✕ | ◯ | 初級〜中級 | アジ モイカ 根魚 チヌ | コンビニ(ローソン)が徒歩圏内で快適性抜群 |
| 神崎港・ 神崎海岸 | ✕ | ◯ | 初級〜中級 | シロギス マゴチ アジ | 綺麗な砂浜と港が直結。初夏のキス釣りにイチオシ |
※「車横付け」は、護岸のすぐ後ろに駐車して釣りができるスポットを指します。
※「難易度」は足場の良さや安全性の目安です(上級はテトラ帯や沖堤防・ウェーディング必須エリアを含みます)。