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鹿児島県鹿屋市に位置する高須港(たかすこう)は、市街地からのアクセスが良く、車を近くに停めてのんびり竿を出せる人気の釣り場です。高須川の河口や広大な砂浜、さらに海底に沈むゴロタ石エリアなど、コンパクトながらも地形変化に富んでおり、シロギスやチヌ、アオリイカなど多彩なターゲットが釣り人を迎えてくれます。
しかし、周辺は全体的に水深が浅く、足場の悪い危険なテトラ帯も潜んでいるため、「どこで、いつ竿を出すか」という事前の攻略が非常に重要な港でもあります。
本記事では、高須港を「P1〜P4」の4つの主要狙い場に分け、釣れる魚や駐車スペース、地形の弱点まで、現地に即したリアルなファクトベースで徹底解説します!
| レベル | 中上級者向け(ファミリー・ビギナーはエリア限定で対応) |
|---|---|
| 安全性 | 港内は足場がフラットで比較的安全だが、北側堤防の先端部に行くには足場の悪いテトラ帯の歩行が必須 |
| 主な釣法 | ちょい投げ釣り(キス)、サビキ釣り・ウキサビキ、ウキフカセ釣り(チヌ)、エギング |
| 主な狙い魚 | シロギス、チヌ(メイタ)、アジ子、アオリイカ、ウスバハギ |
| 設備 |
トイレ:なし 常夜灯:あり(港内岸壁) |
| 駐車場 | 港内岸壁に十分な広さの駐車スペースあり |
| 周辺施設 |
釣具店:高須港の近くには港の目の前の「あき丸釣具店」と、高須川を渡った県道沿いの「高須釣具店」(高須港から約500mのところ)があります コンビニ:ファミリーマート 鹿屋霧島ヶ丘前店(約5.0km 車で約7分) 特記事項:大隅半島の規定によりマダイ15cm以下、ヒラメ25cm以下は要放流 |
高須港は、隣接する河口の砂地や沈み根、南側の地磯など、コンパクトながらも釣り人を飽きさせない多彩な地形変化が凝縮された港です。まずはベースとなる港の環境と、3つの堤防の立体構造をチェックしておきましょう。
高須港の釣り場詳細ガイドマップ。狙える魚種や地形変化、エントリーに必要な駐車スペースなどの現地情報を網羅した全体図です。
高須港から海へ伸びる陸続きの堤防は3つあり、それぞれ足場の安全性やポテンシャルが180度異なります。
高須川河口に位置する高須港一帯は、極上の砂底が広がっておりシロギスの数・型ともにかなり期待できる錦江湾屈指のポイントです。
釣果が目立ち始めるのは初夏頃から。シーズン初期(早期)は、魚がまだ深場にいるため遠投気味に深みや落ち込み(カケアガリ)を狙う釣り方が有効になります。その後、水温がさらに上昇して盛夏を迎えると、シロギスが波打ち際の手前まで接岸してくるため、手軽な「チョイ投げ」で数釣りが楽しめるようになります。
主なポイントは「高須川河口周り」と「港内の船道周り」の2つ。いずれも足場の状況を踏まえると、北側の堤防(P2など)がメインの狙い場となります。
河口狙いでは、北側堤防の中ほどにある折れ部(P2)の北方向が本命です。この沖合にはタナ落ち部(急なカケアガリ)やゴロタ石が絡んでおり、河口一帯の中でも特に群れが溜まりやすい有望ポイントとなっています。
ただし、このタナ落ちやゴロタ石までは立ち位置から100mほど離れているため、遠投性能を重視した本格的な投げ釣り仕掛け(本格タックル)が圧倒的に有利になります。
港内を狙う場合は、船の通り道(船道)や敷石のキワ周辺が有望なポイントになります。
こちらは河口側と違って距離が近いため、北側の堤防(P1、P2、P3)や南側の堤防(P4)から、チカライト(力糸)を使わない手軽なチョイ投げスタイルで安全かつ広範囲に狙うことができます。
なお、シーズン初期の港内は、数こそ単発になりやすいものの20cmオーバー級の良型・ヒジタタキクラスの型狙いが非常に有望なエリアです。
高須港は、隣接する高須川から豊富な栄養や淡水が流れ込むため、河口特有の汽水環境を好むチヌ(メイタ)の魚影が特に濃い一級ポイントです。
他の魚種が嫌う「水深が非常に浅い」「潮が澱んでいる」「塩分濃度が低い」という港内のシャロー(浅場)環境が、チヌにとってはカニやエビ、ゴカイ類が豊富に湧く最高の捕食場となります。
型は手のひら〜30cmクラスの数釣りが中心ですが、過去には港内の岸壁裏においてワーム釣り(チニング)で43cmの良型チヌが仕留められた確実な実績もあり、年間を通して狙うことができます。
高須港内でチヌを狙う上で、最も重要なファクトは時間帯の選定です。港内はとにかく全体的に水深が浅いため、「上り潮から満潮、下げ始めにかけての潮位が高い数時間」しかチヌが港奥まで入ってこられません。
干潮時になると水が引きすぎて魚が沖へ下がってしまうため、釣行の際は必ずタイドグラフ(潮見表)を確認し、満潮のタイミングに照準を合わせるのが鉄則です。
最もエントリーしやすいのは、足場がフラットで車を近くに停められる港奥の護岸や中波止周辺(P3)です。夜間は常夜灯が点灯して足元の安全性が高いため、夜釣りのポイントとしても快適に機能します。
※なお、常夜灯の明かり自体にチヌが集まっているわけではなく、あくまで「浅場のエサ」を目当てに接岸しているため、日中であっても濁りが入ったり満潮を迎えて水深が確保されれば十分にチャンスがあります。
釣り方は、マキエで寄せてじっくり喰わせるウキ釣り・フカセ釣りはもちろん、底の砂地や敷石・ゴロタ石の周りをワームや小さなプラグで丁寧にズル引きするチニング(ルアー釣り)でも手軽に狙えるため、初心者からルアーマンまで幅広く楽しめます。
高須港は、海岸線に点在する岩礁帯や堤防の基礎、海底に沈むゴロタ石などの地形変化に恵まれており、春・秋シーズンともにアオリイカ(ミズイカ)の手堅い実績を誇る好ポイントです。
特に高須港特有の強力なファクトとして、港から西へ徒歩約3〜4分の場所にある「あき丸釣具」にて、アオリイカの特効エサである活きアジ(泳がせ釣り用)の現地調達が可能という、他の釣り場にはない大きなアドバンテージを持っています。
高須港でアオリイカを狙う上で、絶対に知っておくべき最重要ファクトはエリアの絞り込みです。車横付けができる便利な港奥の護岸や中波止周辺(P3)は、隣接する高須川からの真水(淡水)の流入が強く、かつ水深が浅すぎるため、アオリイカの回遊はほぼゼロです。
アオリイカは塩分濃度の低下を極端に嫌う性質があるため、どれだけ常夜灯が明るくても港奥のシャロー(浅場)を狙うのは厳禁。イカを仕留めるなら、必ず以下の外海側(潮通しの良いエリア)へ釣り座を構えるのが鉄則です。
定番のエギング(3.0〜3.5号)で地磯のキワやテトラのヨレをテンポよく探っていくスタイルはもちろん、秋の数釣りシーズンや春の大型狙いでは、ウキ釣り仕掛けやヤエン釣法を用いたアジ子の泳がせ釣りが非常に強力です。現地であき丸釣具の元気な活きアジを仕込み、潮通しの良いエリアでじっくり回遊を待ち受けるのが、高須港での最も勝率の高い攻略法です。
高須港のカサゴ(現地名:アラカブ)は、年間を通して狙うことができる手堅いお土産ターゲットです。遠征してまで狙うような大型(30cmクラス)の期待値は低いですが、15〜20cm前後の数釣りが楽しめます。
高須港は基本が砂地ベースの港ですが、度重なる築港拡張の歴史によって、かつての古い堤防の土台(岩や敷石・古いテトラ)が現在の港内の海底(水中)に沈み根として取り残されているという隠れた地形ファクトがあります。この人工的なゴロタ石エリアや現役のテトラ帯が、カサゴにとって格好の隠れ家(居着きポイント)となっています。
堤防の足元やテトラ・敷石の隙間に仕掛けを直接落とし込む「穴釣り(ブラクリ仕掛け)」が最も手軽で効果的です。エサはキビナゴのぶつ切りや、高須釣具店・あき丸釣具で手に入る青ゴカイ(虫エサ)、イカの塩辛などが針持ちも良く重宝します。
また、1.5〜2インチ程度の小型ワームにジグヘッドを組み合わせたルアー釣り(ライトロックフィッシュゲーム)でも、敷石のキワをタイトに引いてくることで小気味よいアタリを楽しめます。カサゴは目の前に落ちてきたものに猛烈にアタックしてくるため、1つの穴で反応がなければ次々に足元を探り歩くのが釣果を伸ばす最大のコツです。
砂地主体の高須港ではシロギスやチヌが主役ですが、外海に面した潮通しの良いエリア(P1・P4)では、季節に応じて以下のようなターゲットの回遊・居着きが楽しめます。
💡 釣り場の歴史:高須港の北堤防が「カクカクと曲がりくねっている」理由
高須港の航空写真を見ると、北側の長い防波堤が不自然なほど何度も直角に折れ曲がっていることに気づきます。実はあのクランク形状は、単なる波よけではなく、高須港が江戸時代から物資輸送の重要拠点として繁栄してきた歴史と、隣接する高須川の導流堤(どうりゅうてい)としての役割が深く関係しています。
河口を港として利用する上で、最大の天敵は川が運んでくる大量の砂泥です。砂がたまると水深が浅くなり船が座礁してしまうため、川の流れを外海へまっすぐ導いて土砂を流出させる「導流堤」として、現在の北堤防の根元部分が誕生しました。その後、船の大型化や港内の波を穏やかにする目的で、時代ごとに「防波堤の継ぎ足し(拡張)」が何度も繰り返されてきました。
外海からの強い南西風や荒波を効率よくブロックしつつ、船の通り道(船道)を潰さないように角度を計算して継ぎ足していった結果、パッチワークのように異なる時代の防波堤が連結され、現在の歪で複雑なクランク形状の長い堤防が完成したのです。
⚓️ 歴史が作った海底の「沈み根(ゴロタ石)」が好ポイントに
この度重なる築港拡張の歴史は、現在の高須港の「海底環境」にも釣り人にとって面白い影響を与えています。港内の一部に不自然にゴロタ石(敷石)の沈むエリアがあるのは、実はかつての古い時代に堤防の基礎や外側を補強していた石が原因です。
何度も角度を変えて外側へと堤防が継ぎ足されて拡張された結果、かつては「堤防の外側の土台」だった岩や敷石が、現在の港の構造では「内側の海底(水中)」に取り残されて沈み根に変化したというファクトがあります。基本は砂地メインの港でありながら、この歴史が作った人工的なゴロタ石エリアがあるおかげで、カサゴ(アラカブ)などの居着きの根魚や、産卵に絡むアオリイカ、チヌなどが集まる極上の地形変化が港内に生まれているのです。
⚓️ 高須港での釣行を振り返って
鹿屋市の高須港の釣り場ガイド、いかがでしたでしょうか?
コンパクトな港ながら、高須川河口の砂地や、築港拡張の歴史が海底に残したゴロタ石など、地形変化を味方につけることでシロギスやチヌ(メイタ)、アオリイカまで多彩に狙える実力派のフィールドです。フラットで安全な港奥エリアをのんびり攻めるか、足元に注意して潮通しの良い外側を狙うか、技量に合わせて釣り座を選んでみてくださいね。
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