内之浦漁港の主な狙い魚
晩春から初夏にかけての内之浦漁港は、黒潮の分流が運び込む豊かな海水とベイトフィッシュが重なり、港全体が一年で最も活気づくシーズンを迎えます。
この時期、特にアングラーを熱狂させるのがアオリイカ(ミズイカ)の産卵回遊です。大型の個体が接岸し、エギングや泳がせ釣りでキロオーバーの数釣りが期待できるほか、ベイトとなるアジやサバを追ってサワラやスズキといった大型肉食魚の回遊も頻繁に見られます。また、夜釣りでは内之浦ならではのコロダイや、時には足元の根に潜むクエ(アラ)の幼魚が竿を絞り込むこともあり、一発大物のスリルが常に隣り合わせのフィールドへと変貌します。
内之浦漁港、攻略の五手
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サビキ釣り(アジ・サバ)
広大な港内に回遊する銀影を足止め!朝夕のマズメ時には、ビギナーでも数釣りが楽しめる内之浦の「メインイベント」。
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エギング(アオリイカ・コウイカ)
アオリなら中層の潮目を、コウイカなら底のズル引きで砂煙を立てて誘う。ターゲットに合わせたレンジ攻略で、内之浦の「イカ神」に挑む。
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ぶっこみ釣り(コロダイ・クエ)
黒潮の恩恵を受ける内之浦の真骨頂。太仕掛けを沖の砂地や根の際へ放り込み、強烈な引きを誇る「南国の怪力魚」と力比べ。
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ライトショアジギング(サワラ・ヒラアジ)
ロケットのようなスピードで突っ込む回遊魚を迎え撃つ!潮通しの良い堤防先端からメタルジグを放ち、広範囲をスピーディーに攻略。
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ウキフカセ釣り(メジナ・チヌ)
高低差のある足場を逆手に取り、潮の変化を上から見極める。潮流にコマセを同調させ、シモリに潜む良型の「クロ」を浮かせる快感。
釣り場概要
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アクセス
東九州自動車道の笠之原ICから車で約50分。国道448号を南下し、内之浦宇宙空間観測所方面へ向かうと到着します。
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足場
内之浦漁港の岸壁はほとんどの場所がフラットで歩きやすいですが、海面からの足場が高いため、長めのタモ網が必須です。外側のテトラ帯は非常に危険ですので、安全な港内での釣りをおすすめします。
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駐車スペース
港内に駐車可能。ただし、漁業関係者の作業車両や船の積み下ろしの邪魔にならないよう、マナーを守った停車をお願いします。
周辺案内
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コンビニ
内之浦漁港のすぐ近く(車で約2〜3分)に、24時間営業のコンビニが1軒あります。
- ローソン 肝付内之浦店:漁港から最も近く、深夜や早朝の釣行でも食料や飲料の調達に便利です。
- アイショップ 内之浦銀河店:漁港から車で約5分ほどの場所にあります。営業時間は6:30〜20:00頃で、24時間営業ではないため注意してください。
内之浦市街地を抜けて観測所方面へ向かうと、これ以降は24時間営業の売店がなくなるため、このエリアで買い出しを済ませておくのが安心です。
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釣具店
港から徒歩圏内や車ですぐの場所に、地域密着型の店舗があります。
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氷の調達
釣果を持ち帰るための氷は、漁協の施設で安価に購入できます。
- 内之浦漁業協同組合 新製氷工場:港のすぐそばにあり、釣り人でも利用可能な場合があります。※利用時間や購入方法は、現地の掲示等をご確認ください。
- コンビニ(ローソン 肝付内之浦店):ロックアイスや板氷が24時間いつでも入手可能です。
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トイレ
内之浦漁港には、漁港事務所(内之浦漁協)の横に水洗トイレ(洋式)が設置されています。また、港から車ですぐの場所にも利用可能なトイレがあります。
- 漁協周辺:事務所の横に設置されているトイレが利用可能です。
- ふれあいパーク内之浦:漁港から車ですぐの場所にあり、バリアフリー対応の広いトイレが完備されています。
- ローソン 肝付内之浦店:: 24時間営業のため、夜釣りや早朝の際にも安心です。
夜間や早朝に釣行される場合は、24時間利用可能なコンビニ等もあわせて把握しておくと安心です。
内之浦漁港のポイント
内之浦漁港の注目ターゲットと実戦的な狙い方
アジ
内之浦漁港のアジは、ポイントによってサイズと釣り方が明確に分かれるのが特徴です。南側の漁協側岸壁(P1, P2)では、初夏から夏にかけて豆アジ・小アジ級の数釣りが楽しめます。基本はサビキ釣りですが、夜間に港内の照明や灯りが効くエリアがあれば、1g前後のジグヘッドを使ったライトルアーゲーム(アジング)でも好釣果が期待できます。
ワンランク上の良型〜尺アジ級を狙う場合は、潮通しが抜群に良い東側の外堤防・先端部付近(P4)が絶好のポイントになります。日中は遠投カゴ釣りで深めのタナ(底付近)をじっくり攻めるのが定石です。また、マズメ時や夜間には回遊ルートとなる堤防の外海側・港内側双方を広く探ることで、強い引きを見せる良型アジのキャッチ率が高まります。
アオリイカ・コウイカ
内之浦漁港はイカの魚影が非常に濃く、エギングやヤエン釣りで高い実績を誇る超一級エリアです。特に西側の外堤防(P3)や東側の外堤防(P4)は、潮通しが良くベイトフィッシュも豊富なためアオリイカの格好の回遊ルートとなっています。春にはキロオーバー、時には3kgに迫る大型が藻場やシモリ(根)の周りで期待でき、秋には港内や堤防一帯で新子の数釣りが楽しめます。
また、砂地が広がるエリアや港内の底付近ではコウイカのヒットも多く、エギをしっかりと底まで沈めて、移動距離を抑えたズル引きや小刻みなアクションで底層を意識して探るのがコツです。
チヌ・メジナ
年間を通じてフカセ釣り師が集まるのが、東側外堤防の先端部付近(P4)や堤防外海側の消波ブロック(テトラ)帯です。メジナ(クロ)は特に寒の時期(冬〜春先)に本番を迎え、潮のヨレや湧き上がるウキ沈みのラインをコマセ(撒き餌)で丁寧に同調させながら、繊細なウキアタリを捉える釣りが展開されます。
チヌ(クロダイ)は港内の落ち着いたポイントや堤防の基礎周りも好ポイントで、こちらは底付近を意識したタナ設定が基本です。春の乗っ込み期には浅場に差してくる大型が狙えるほか、夏から秋にかけてはウキ釣りだけでなく、ライトタックルを使ったワームやプラグでのチニングも手軽で面白いターゲットです。
ヒラメ・スズキ
港内に豊富なアジやイワシなどのベイトフィッシュ(小魚)が集まるため、これらを捕食する大型フィッシュイーターの気配も濃厚です。ヒラメは西側堤防(P3)の港外側の砂地や、各堤防のブレイク(カケアガリ)ラインに潜んでおり、サビキ釣りで確保した活きアジを使った泳がせ釣りや、底付近をトレースするルアー(ミノーやワーム)で狙うことができます。
スズキ(シーバス)は、東側外堤防(P4)周辺の潮目や、港内の船道、ベイトが追い詰められやすいシャロー(浅場)エリアが主戦場です。朝夕のマズメ時や夜間、または雨後の濁りが入ったタイミングなどが大チャンスで、ミノーやバイブレーションを駆使して広く探るのが攻略への近道です。
シロギス
内之浦漁港のシロギスは、西側の堤防(P3)の港外側や、東側堤防の根元付近に広がる砂浜(P5)が絶好のポイントとなります。特に砂浜(P5)エリアは、水温が上がる夏季に25cmオーバーの良型・ひじきギス級も望めるポテンシャルの高い釣り場です。
メインのヒットゾーンは沖合い50m前後に位置するタナ落ち(ブレイクライン)となるため、しっかりとポイントに届かせる遠投用のタックル構成が必須となります。仕掛けはキスバリの8〜9号、ハリス間隔は25〜30cmを目安にするのが定番です。仕掛けを軽く引きずりながら底の地形変化を感じ取り、アタリがあった場所を重点的に攻めるのが数を伸ばすコツです。ファミリーでのチョイ投げから、本格的な投げ釣りまで幅広く楽しめます。
メッキ・ヒラアジ
南国特有のターゲットであるメッキ(ヒラアジの幼魚)は、主に水温が下がる冬季に期待が高まります。特に東側外堤防の曲がり角付近の港内側や、船道周りが一級の狙いポイントです。釣り方は新鮮なキビナゴを餌にしたウキ釣りのほか、ライトルアーゲームでも非常に人気の高い魚種です。実績ルアーは小型のミノーで、トゥイッチ(チョン、チョンと竿先を軽く動かすアクション)を加えながら中層付近を小気味よく探ると猛烈に追ってきます。
一方、成長したヒラアジ(大型のシマアジやロウニンアジなど)は1年を通して狙うことができ、潮通しが抜群に良い東側堤防の先端部付近(P4)の港外側が主戦場です。こちらは強烈な引きに対応できる太めのラインと強靭なタックルで挑む必要があります。
クエ(アラ)
内之浦漁港の東側堤防(P4)先端部は、強大なパワーを持つ超大物・クエ(地方名:アラ)が狙える夢のあるポイントです。水深があり、潮が激しくぶつかり合うこの先端エリアは、大型の根魚が潜むのに最適な一等地となっています。
狙い方は、頑丈な一本針の仕掛けに活き餌や冷凍魚をセットした「ブッ込み釣り」が一般的です。クエが餌を咥えて根に潜り込む前に一気に底から引き剥がす必要があるため、専用の石鯛竿やクエ竿、大型の両軸リールに極太のナイロン・PEラインを巻いた最強クラスのタックル一式が必要不可欠です。一発大物のロマンを追い求めるベテラン釣り師が集まる場所ですが、消波ブロック帯や堤防足元からの転落には細心の注意を払い、万全の安全装備で挑戦してください。
肝付町の釣り場マップ

【コラム】釣り場から望む「宇宙への窓口」
内之浦漁港で竿を出していると、南側の山頂付近に巨大なパラボラアンテナや、ロケット発射台の複雑なシルエットがはっきりと視界に入ります。ここは、世界でも珍しい山地に建設されたロケット発射場、内之浦宇宙空間観測所です。
日本初の人工衛星が旅立った地
1970年、この地から日本初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられました。まさに日本が宇宙への一歩を踏み出した聖地を、海の上から望むことができるのが内之浦漁港最大の魅力です。
「最新鋭の科学」と「悠久の黒潮」
目の前には太古から変わらず黒潮が流れ、巨大な青物やアオリイカが回遊する豊かな海が広がっています。一方で、頭上の山の上には最新鋭の宇宙工学の結晶がそびえ立つ。この「極限の自然」と「最先端の科学」が同じ視界に収まる風景は、国内でもここ肝付町でしか味わえない唯一無二のフィッシングロケーションです。

内之浦宇宙空間観測所の山頂発射台から宇宙へと旅立つロケットのイメージイラスト。運が良ければ、漁港の釣り場からこれほどダイナミックな瞬間を目撃できることも。
釣果状況
東側堤防(P4)先端部では、夜釣り(ブッ込み釣り・20時頃)で40cm弱級のクエが上がっています。
東側外堤防(P4)の曲がり角付近から港内の船道を小型のミノーで狙って、手の平前後級のメッキが釣れています。
内之浦港ではメッキの釣果が続いています。現在は朝まずめ頃の釣果が特に期待できます。


