コウイカの生態と釣り方

基本の習性から仕掛け・エギング攻略法まで網羅

「エギングでアオリイカを狙っていたら、偶然コウイカが釣れた」という経験はありませんか?

コウイカは、アオリイカとはまったく異なる独特な生態と習性を持っています。そのため、コウイカを専門に狙って仕留めるには、彼らが普段どこにいて、どのような行動をとっているのかを正しく理解することが最大の近道です。

下記のイラストが示す通り、コウイカの最大の特徴は「日中は明るい海底(砂泥底)の岩や海藻の陰に、お腹をこするほどベッタリと張り付いている」ということ。そして、すぐ近くを通るアジなどの小魚(ベイトフィッシュ)をじっと待ち伏せています。つまり、コウイカ釣りで最も重要なのは、いかに「底(ボトム)」を徹底的に攻められるかにあるのです。

本記事では、コウイカの釣れる時期や生息場所といった基本の生態から、砂地に潜む個体を確実に抱かせためのエギングのコツ、初心者でも扱いやすい胴突き仕掛けの釣り方まで徹底的に解説します。習性を味方につけて、コウイカ特有の「ズシッ」とした重量感のあるアタリをぜひ体感してみましょう!

取材・編集:wiredFish編集部

昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。
昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。
昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。
昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。
昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。
昼間の明るい砂地の海底で、岩や海藻の周りに身を潜める3匹のコウイカと、遠くを泳ぐアジのような小魚5匹のイラスト。

コウイカの基本的な生態イメージ。日中は明るい海底(砂泥底)の岩礁や海藻の陰に潜み、周囲のベイトフィッシュ(小魚)を狙っています。この「底にベッタリ張り付く習性」を知ることが、釣果を伸ばす最大のカギです。

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コウイカの基本プロフィール(図鑑データ)

別名・別表記 甲烏賊、スミイカ、Sepia(学名)、Cuttlefish(英名)
分類 コウイカ目 - コウイカ科 - コウイカ属
分布 熱帯から温帯の海(世界各地に広く分布)
生息環境 水深約100mまでの比較的に浅い海(沿岸の砂泥底)
食性 肉食性(甲殻類や小魚を主に捕食)
特徴・行動 背面は褐色に白い斑点を持ち、鰭(ひれ)の幅は全体にほぼ均一。鰭の根元に銀色の線が出たり消えたりします。墨袋が発達し、良く墨を吐くことから「スミイカ」とも呼ばれます。
基本的には底生性であまり動き回らず底付近にいますが、時には水面付近に上がって来ることもあります。春から夏にかけて産卵のため内湾の浅場に入り、秋頃からは次第に深場へと落ちて行く習性があります。

まずは敵を知る!
コウイカの基本生態と習性

コウイカを専門に狙って釣るためには、彼らが普段どのような環境で、どんな風に過ごしているのかを知ることが最優先です。アオリイカと同じ感覚で狙うと全く釣れない理由が、その独特な生態に隠されています。

日中は「海底の砂地・岩の陰」にベッタリ張り付く

アオリイカが海中を活発に泳ぎ回る「中層のハンター」であるのに対し、コウイカは「底層(ボトム)の住人」です。

日中の明るい時間帯、コウイカはお腹を海底にこするほど、底ベッタリに張り付いて生活しています。砂泥底(さでいてい)と呼ばれる砂や泥の海底を特に好み、時には体の色を周囲の砂に似せたり、砂をかぶって身を隠したりします。

砂地をベースにしながらも、完全に身を隠せる岩(ストラクチャー)の周りや、海藻が生い茂る藻場のキワなどは、コウイカにとって絶好の隠れ家となります。

主食は小魚や甲殻類!アジなどのベイトを待ち伏せる

コウイカは、自ら激しく泳ぎ回って獲物を追い回すことは得意ではありません。基本は、砂地や岩の陰にじっと身を潜め、ターゲットが近づいてくるのを待つ「待ち伏せ型(居付き型)」の捕食を行います。

主な好物は、海底付近を泳ぐアジやイワシなどの小魚(ベイトフィッシュ)、そして砂地を這うエビやカニなどの甲殻類です。

イラストのように、10メートルほど上層をアジの群れが泳いでいるような状況では、コウイカは底からその様子をじっと見上げています。そして、群れから外れて底付近に落ちてきた弱った小魚や、目の前を通りかかる獲物を見つけると、一瞬の俊敏さで触腕(捕食用の長い2本の腕)を伸ばして抱きかかえます。

アオリイカとの最大の違いは「遊泳力」と「甲(骨)」

コウイカとアオリイカを分ける決定的な違いは、その体にあります。

コウイカの胴体の中には、「いかご」と呼ばれる白くて硬い舟形の甲(殻)が入っています。この甲は炭酸カルシウムでできており、内部にガスを溜めることで浮力を調節する役割を持っています。

この重い「甲」を持つため、コウイカはアオリイカのように中層をシャープに泳ぎ回る遊泳力がありません。その代わり、ヒラヒラとした大きなヒレを器用に動かし、海底付近でホバリング(静止)したり、ゆっくりと前後に移動したりする精密な動きが得意です。

「泳ぎ回らない」「底から動かない」というこの習性こそが、コウイカ釣りの仕掛けやルアーの動かし方を決める最大のヒントになります。以下の比較表を見ても分かる通り、狙うべき層も釣り方も、アオリイカとは正反対と言えるほど異なります。

特徴 コウイカ(本種) アオリイカ
主な遊泳層 海底(ボトム)にベッタリ 表層〜中層を広く回遊
体内の構造 硬い「甲(石灰質の骨)」がある 透明な「軟甲(ペラペラの骨)」
主な捕食行動 砂地や障害物の陰で待ち伏せ 中層を激しく泳いで追尾
エギの動かし方 底をズル引き + 長い静止 激しく跳ね上げる(シャクリ)
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熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。
熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。
熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。
熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。
熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。
熊本県長洲町の名石浜岸壁の上で釣り上げられたコウイカの釣果写真。コンクリートの床面に置かれたコウイカの魚体全体が綺麗に写っている様子。

熊本県長洲町の一級ポイント「名石浜」にて、日中のずる引き&ステイで仕留めた見事なコウイカ。ボトムを徹底的に意識することで、身近な堤防からでもこのような納得のサイズが飛び出します。

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コウイカがよく釣れる季節と時間帯

コウイカ釣りには、1年の中で明確な「最盛期」が2回あります。また、夜行性が強い他のイカとは異なり、日中の明るい時間帯でも十分に狙えるのがコウイカ釣りの大きな魅力です。

春 3月〜5月
一発大物が狙える産卵期

春は、コウイカのサイズを重視したい「一発大物」のシーズンです。

冬の間、深場(ディープエリア)にいた親イカたちが、産卵のために一斉に沿岸の浅場(シャローエリア)へと接岸してきます。この時期のコウイカは、胴長20〜25センチ、重さ1キロを超えるような、いわゆる「紋甲(モンゴウ)クラス」の大型が狙えます。

春のコウイカは産卵場所となる藻場や、底に障害物があるエリアの周りにじっと身を潜めています。警戒心はやや高めですが、目の前にエギを通すことができれば、ずっしりとした強烈な重量感を味わうことができます。

秋 9月〜11月
数釣りが楽しめる新子シーズン

秋は、春に生まれた子供のイカ(新子:しんこ)が成長し、最も数が釣れる「数釣り」のシーズンです。

生まれたばかりのコウイカは非常に好奇心が旺盛で、目の前を動くエギに対して果敢にアタックしてきます。サイズは手のひらサイズからコロッケサイズと小さめですが、群れで固まっていることが多いため、コツを掴めば初心者でも1日に何匹も釣り上げる「つ抜け(2桁釣果)」を達成しやすい時期です。

秋が深まるにつれてイカはどんどん大きく育ち、引きも強くなっていきます。

日中(デイゲーム)でも十分に釣れる理由

多くのイカ釣り(夜釣り)のイメージとは異なり、コウイカは「真昼間の明るい時間帯」でも非常によく釣れます。

コウイカは夜間も活動しますが、日中は海底の砂に擬態したり、岩の陰に隠れて「待ち伏せ」をしています。泳ぎ回らない性質だからこそ、日中に彼らが潜んでいる「底(ボトム)」へ直接エギを届けてあげれば、時間帯に関係なくやる気のある個体が目の前のエギに飛びついてくるのです。

夜釣りのように手元が見えにくく根がかりを多発させる心配がないため、まずは視界が広く地形を把握し

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コウイカが潜「一級ポイントの見極め方

コウイカは泳ぎ回るイカではないため、彼らが好む条件が揃った「ピンポイント」を狙い撃ちすることが重要です。堤防や漁港に到着したら、まずは以下の2つの要素を探してみましょう。

砂泥底に岩礁や藻場が絡む場所

コウイカが最も好むのは、海底が砂や泥でできている「砂泥底(さでいてい)」のエリアです。

しかし、ただの広大な砂漠のような場所よりも、トップイメージのイラストにあるように「砂地の中に、ポツポツと根(岩礁)や海藻(藻場)が点在している場所」が超一級ポイントになります。コウイカは身を隠せるストラクチャーの陰に張り付き、すぐ近くを通りかかるアジなどのベイトフィッシュをじっと待ち伏せしているからです。

砂浜(サーフ)に隣接した漁港や、港内の底が砂地になっている場所の「岩のキワ」や「藻場のブレイク(かけ上がり)」は、必ず仕掛けを通したい絶好のポイントです。

堤防の足元・基礎のヨレ・墨跡の周辺

遠くに投げるだけでなく、足元も大きなチャンスです。

堤防の足元には、波を防ぐための基礎石(捨石)が海底に敷き詰められています。コウイカはこの基礎石の斜面(かけ上がり)や、石の隙間に身を潜めていることが非常に多いです。

また、コウイカがそこに居る(居た)最大の証拠になるのが、堤防のコンクリートに残された「墨跡(すみあと)」です。コウイカはアオリイカよりも大量で粘り気のある墨を吐くため、釣れた場所には真っ黒で大きな墨跡が残ります。新しく、濃い墨跡がある周辺は、コウイカが好む海底地形で今もそこが通り道になっている可能性が極めて高いため、最優先で狙うべきポイントになります。

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コウイカをエギングで攻略するコツ

コウイカをエギングで狙う場合、アオリイカ用のように激しくエギをシャクる必要はありません。コウイカの「底から離れない」という習性に合わせた、専用のタックル選びとアクションのコツを解説します。

タックル選び:
基本はエギングロッドの流用でOK

新しく専用の竿を買い直す必要はありません。一般的なアオリイカ用エギングタックルをそのまま流用できます。

  • ロッド(竿)
    8.3〜8.6フィート前後の、硬さM(ミディアム)またはML(ミディアムライト)のエギングロッドが最も扱いやすいです。底の地形変化を感じ取る感度が必要です。
  • リール・ライン
    2500番〜3000番のスピニングリールに、PEライン0.6〜0.8号を巻きます。先にはフロロカーボンのショックリーダー(2号前後)を1.5〜2メートルほど結んでおきます。

エギの選び方:
底を取りやすいサイズ・重さ・カラー

コウイカ専用のエギを選ぶ際は、「サイズ」と「フォール(沈下)スピード」が重要です。

  • サイズと重さ
    基本は2.5号〜3.0号を使用します。コウイカは底を攻めるため、風や潮に流されず確実に底を取れるよう、少し自重があるものや、あえて少し沈下の早い「ディープタイプ」のエギを使うのも効果的です。
  • カラー(色)
    コウイカは視覚が発達しており、派手な色を好みます。基本はピンク系やオレンジ系が最強です。日中の明るい時間帯や、底の濁りがあるときは、下地(テープ)が「金テープ」や「夜光(グロー)」のものが圧倒的な実績を誇ります。

アクション:
跳ね上げはNG!「底引き(ずる引き)」が最強の技

コウイカエギングで最も大切なのが、エギの動かし方です。アオリイカのように上でピョンピョンと跳ね上げると、底にいるコウイカは追いつけずに諦めてしまいます。

  1. 確実に底を取る(ボトムタッチ)
    エギを投げたら、糸を少し張った状態で海底に着底するまでじっと待ちます。糸がフッと弛んだら着底の合図です。
  2. ゆっくりとズル引く
    竿を横にゆっくりと動かし、エギで海底の砂を優しくなぞるように「ずる引き」します。移動スピードは「1秒に50センチ」くらいが目安です。
  3. 長めのステイ(静止)を入れる
    ずる引きを数メートル行ったら、5秒〜10秒ほどピタッとエギを止めます(ステイ)。コウイカはこの止まった瞬間に、後ろから「ズシッ」とエギを抱きかかえてきます。

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初心者でも簡単!「胴突き仕掛け」での釣り方

「エギングだと底を取るのが難しい」「すぐに根がかりしてエギを無くしてしまう」という方におすすめなのが「胴突き(どうつき)仕掛け」です。コウイカの習性を最も効率よく捉えられる、堤防最強とも言える仕掛けの仕組みと釣り方を解説します。

根がかりを激減させる胴突き(おもり付き)仕掛けの構造

胴突き仕掛けとは、糸の最下部に「オモリ(ナス型オモリなど)」をつけ、その少し上の位置から枝糸(ハリス)を出してエギを結ぶ仕掛けです。

胴突き仕掛けのパーツ構成

【道糸】PEライン 0.6〜0.8号
 │
【三方サルカン】(ハリスを横に伸ばす関節パーツ)
 ├───【ハリス】フロロ2号(20cm〜30cm) ─── [ エギ 2.5号 ]
 │
【捨て糸】ナイロン1.5号(15cm〜20cm ※少し細くしておく)
 │
【オモリ】ナス型オモリ 3号〜5号(海底をトントン叩く)

コウイカ釣り用の胴突き仕掛け図。PEラインの道糸、三方サルカンから伸びるフロロ2号のハリスと2.5号のエギ、最下部の捨て糸とナス型オモリの構成図
図:コウイカ専用・胴突き仕掛けの基本構成
最下部のオモリだけが海底に触れるため、エギが根がかりしにくく、コウイカの視界(底層のヒットゾーン)を平行にキープし続けられる優れた仕組みです。

  • この仕掛けが優れている理由
    通常のエギングではエギ自体が針(カンナ)ごと海底を擦るため、岩や海藻に引っかかりやすくなります。しかし胴突き仕掛けの場合、海底に触れるのは丸いオモリだけです。エギは海底から10〜30センチほど上の絶妙な高さをフワフワと浮いた状態でキープできるため、根がかりを劇減させることができます。
  • タックル
    エギングロッドはもちろん、シーバスロッドや、堤防用の万能竿、チョイ投げ竿など、オモリ(3号〜8号程度)が投げられる竿なら何でも流用可能です。

堤防から投げて待つ・少しずつズル引く基本の動かし方

動かし方はエギングよりもさらにシンプルで、誰でもすぐに実践できます。

  1. 投げてオモリをしっかり着底させる
    仕掛けを投げたら、最下部のオモリがトントンと底に着くまで完全に沈めます。
  2. 糸を張って「底の感覚」をキープする
    リールを少し巻き、竿先からオモリまでの糸をピンと張ります。これにより、エギが海底の少し上を平行に泳ぐ姿勢になります。
  3. ゆっくりとズル引き、時々止める
    リールのハンドルを「3秒に1回転」ほどの超スローペースでゆっくり巻くか、竿を横にゆっくり動かして、海底の砂地をオモリで小突くように引いてきます。
  4. 「重み」を感じたら合わせる
    ズル引きの途中、急に「ゴミが引っかかったような重み」を感じたり、竿先がグーッと引き込まれたら、コウイカがエギを抱いた合図です。慌てずに竿を上へ大きく聞き合わせて、リールを一定の速度で巻き上げましょう。

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匂いと本物で引き寄せる!
コウイカの「エサ釣り」完全攻略

ルアー(エギ)の動きだけでは反応しない低活性なコウイカや、確実に1匹を仕留めたい時におすすめなのが「エサ(餌)釣り」です。コウイカは視覚だけでなく嗅覚も鋭いため、本物のエサが持つ匂いや味の力を使うことで、釣れる確率を飛躍的に高めることができます。

匂いと味でバラシ激減!
「エサ巻きエギ(スッテ)」のハイブリッド釣法

ルアーの手軽さと、エサの集魚力を組み合わせた堤防で大人気の釣法です。背中にエサを乗せられる専用のエギ(スッテ)を使用します。

  • 使用するエサ
    冷凍のキビナゴ、塩締めした鶏のささみ、サバの切り身などを使用し、エギの背中にワイヤーでしっかり固定します。
  • 圧倒的なメリット
    通常のエギングではイカが偽物だと見切ってすぐに離してしまうことがありますが、エサ巻きエギは「噛んだ瞬間に本物の味がする」ため、コウイカが一度抱いたら絶対に離そうとしません。アタリを取るのが苦手な初心者でもバラシ(途中で逃げられること)が激減します。
  • 釣り方
    すでに紹介した「胴突き仕掛け」の先端にセットし、エサの匂いを海底に漂わせるイメージで超スローペースで底をズル引き、10秒以上の長めのステイを入れて抱かせます。

活きアジをボトムへ送り込む
「泳がせ釣り(ウキ・ヤエン)」

アオリイカ狙いで定番の「生きたアジ」を使った泳がせ釣りですが、コウイカを専門に狙うことも可能です。

  • コウイカを狙う最大のコツ
    アオリイカは海中の中層〜表層を泳ぐアジを襲いますが、コウイカは海底(ボトム)にいます。そのため、ウキ釣りやヤエン仕掛けでコウイカを狙う場合は、仕掛けに少し重めのオモリを追加し、アジを強制的に海底付近へ沈めて泳がせることが絶対条件になります。
  • アタリの出方
    アジが底付近で急に暴れだしたあと、ウキがジワジワと水中へ沈み込んだり、ラインがグーッと重くなったりしたらコウイカがアジを底へ抑え込んでいるサインです。

コウイカ最大の好物を泳がせる
「活きエビの胴突き泳がせ」

アジ以外の泳がせ釣りとして、コウイカ狙いで極めて強力なのが「生きたエビ」を使った泳がせ釣りです。コウイカは魚以上にエビやカニなどの甲殻類が大好物です。

  • 使用するエサ
    釣具店で購入できる「シラサエビ」や「スジエビ(モエビ)」の大きめの個体を生きたまま使用します。エビの尾羽根の先端を少しカットし、針をチョン掛け(または鼻掛け)にします。
  • 仕掛けの構造
    胴突き仕掛けのハリスの先に、エギではなく「軽めの波止バリ(メバル針など)」を結び、そこに活きエビをセットします。
  • 釣り方と魅力
    仕掛けを足元の堤防のキワや、少し投げた砂泥底に落とし、オモリを底につけたまま待ちます。活きエビが海底の少し上でピチピチと跳ねて放つ微弱な波動と動きは、底に潜むコウイカの捕食本能を猛烈に刺激します。エギを見切るスレたコウイカでも一発で抱きついてくる、隠れた最強の特効薬です。

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コウイカ釣りでよくあるQ&A(トラブル対処法)

コウイカ釣りは海底(ボトム)を徹底的に攻めるため、トラブルがつきものです。また、釣れたあとの「墨対策」を知っておかないと、堤防や服を真っ黒にしてしまう大惨事になります。よくある疑問と現場での対処法をまとめました。

Q. 底を狙うと根がかりばかりします。対策はありますか?

A. 針の数を減らすか、オモリの素材・形状を工夫しましょう。

コウイカが潜む岩礁や藻場の周りは、どうしても根がかりのリスクが高くなります。エギングの場合は、エギの傘針(カンナ)の下半分をペンチで曲げて「上側の針だけ」にすると、劇的に根がかりが減ります(コウイカは上から抱きつくため、これでも十分掛かります)。また、胴突き仕掛けを使っている場合は、オモリを丸型からスリムな「棒状オモリ」に変更したり、根がかりしてもそこだけ切れて仕掛けが助かるようにオモリの結び目だけ細い糸(捨て糸)にするのが有効な対策です。

Q. コウイカの大量の「墨」はどう処理すればいいですか?

A. 海面でしっかり吐かせ、ジップロックに1匹ずつ入れて持ち帰りましょう。

コウイカは別名「スミイカ」と呼ばれるほど、アオリイカよりも大量で粘り気のある真っ黒な墨を何度も吐き出します。堤防に上げる前に、まずはタモ(ランディングネット)の中や海面で数回墨を吐き出させます。釣り上げたら、決してイカの噴出孔(水を吹く筒)を自分や他人の方向に向けないでください。持ち帰る際は、クーラーボックス内の氷水に直接ドブ漬けすると墨まみれになって味が落ちるため、ジップロックなどの密閉袋に1匹ずつ綺麗に入れてから氷で冷やすのが美味しく持ち帰るコツです。

Q. 堤防を墨で汚してしまったら?

A. 乾く前に、すぐにバケツの水とブラシで洗い流してください。

コウイカの墨は粘り気が強く、一度乾燥してコンクリートに染み込んでしまうと、雨が降っても数ヶ月間は絶対に消えません。釣り人のマナーとして、墨が付着したら「1秒でも早く」水汲みバケツで海水をぶっかけ、持参したデッキブラシやタワシでゴシゴシと完全に擦り洗いをしてください。綺麗な釣り場を維持することが、今後の釣り禁止リスクを防ぐこと繋がります。

まとめ
底(ボトム)の意識がQ&A(トラブル対処法)コウイカ釣果アップの決定打!

コウイカの生態から具体的な釣り方、エサ釣りでのアプローチまで幅広く解説してきました。

コウイカ釣りを攻略するための最重要ポイントを改めておさらいしましょう。

  • 最大の習性は「底(ボトム)ベッタリ」
    中層を泳ぎ回るアオリイカとは異なり、日中は砂泥底の障害物のキワに完全に居付いています。
  • アクションは「動かさない勇気」が命
    激しいシャクリは追いつけません。海底を優しくなぞる「ずる引き」と、しっかりエギを止めて見せる「長めのステイ」が抱かせる最大のコツです。
  • 釣り方に迷ったら仕掛けを変える
    ルアー単体のエギングだけでなく、根がかりを劇減できる「胴突き仕掛け」や、匂いと味で強制的にスイッチを入れる「エサ巻きエギ」「活きエビの泳がせ釣り」など、引き出しを多く持つことが安定した釣果に繋がります。

ページのトップイメージでご紹介したイラストの通り、コウイカは海底のすぐ上で繰り広げられるドラマを、砂地の中からじっと見つめています。彼らの視界に正しくエギやエサを届けてあげることができれば、答えは必ず「ズシッ」とした独特の重量感として返ってくるはずです。

ぜひこの記事を参考に、次の休日は近くの堤防でボトムをじっくりと攻略し、美味しいコウイカを仕留めてみてください!

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脚注

つ抜け

「つ抜け(つぬけ)」とは、釣りの世界で「釣果が2桁(10匹以上)に達すること」を意味する専門用語です。

「つ抜け」という言葉の由来

日本語の数の数え方に由来しています。1から9までの数を数えるとき、末尾にすべて「つ」がつきます。1つ(ひとつ)2つ(ふたつ)…8つ(やっつ)9つ(ここのつ)10(とお)10(とお)になった瞬間に、それまでついていた「つ」が消えます(抜けます)。このことから、「つ」の数え方を「抜けた」=「10匹以上釣れた」という意味で使われるようになりました

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